カテゴリー: 小説

  • 天使の翼 悪魔の影24

    線も強力なのに、当たらないのだ。

    「・・・おかしい・・・」しかし、わからないことをいくら考えていても仕方がなかった。今は次のもっと強力な怪物を作らなくてはならない。インクブス(彷徨うもの)は人間の世界に再び干渉しようとした。しかしうまくいかない。

    「・・・!力が減ってるんだ!・・あの怪物を作るときかなり力を使ってしまった・・・・」悪魔といっても物理的な干渉は大変な力を消耗する。回復には地球の時間で数千年かかるだろう。

    「このまま諦めるか・・」インクブス(彷徨うもの)は自問自答した。

    ・・・そうだ・・あの手があった・・・

    彼は天使たちと同じやり方をしようとした。人間を使うのだ。神の似姿として作られただけの事は有り、実は人間には限定的だが創造する力が与えられているのだ。どう使うかは人間次第だし、無から有を作ることは出来ないが、存在している物を利用して創り出すことはできる。天使たちが作った奴が強力なのはそのためなのだ。しかし・・・

    ・・・それでも足りるだろうか・・・

    インクブス(彷徨うもの)は早速使える人間を探し始めた。干渉できる人間がいるとは限らない。しかし今はそれしかない。奴ら(天使)になど負けてたまるものか。

          

    嫌な女

    最初の怪物出現から一週間ほど経ったある日。

    「信じらんないわよねーーあの子サイテー」このセリフを吐いている吉賀はこのジョナサン水戸店のお局様だ。子供は一人。

    新人の神崎はこのジョナサン水戸店に努めて1ヶ月ほど。少し高めの皿を1枚割ってしまったのだ。それそのものはミスだし良くはないだろう。しかし神崎のなんとなく上品な雰囲気が吉賀のカンに障っている為、事あるごとに嫌味攻撃をしている。

    「あんなミスするなんて、一体どういうこと?」と吉賀。

    吉は執拗に、すみませんのセリフを要求している。他のバイトも同じようにされているのだ。言っておくが彼女は主任でもなんでもない。ただ歳が少し上なだけの、同じ平のバイトなのだ。


  • 天使の翼 悪魔の影23

    天使の翼 悪魔の影23

    「このあたりかな」カイトはゆっくりと着地した。暗い畑から大通りへ出る。

    「あまり車も通ってないよ、どうするの?もう一度飛んでいく?」とヨシヒロ。

    「いや・・・タクシー位とおるだろ。そんな田舎じゃないぜ?水戸の近くだ、多分」とカイト。

    10分くらい経った頃。タクシーらしきものがやってきた。

    「お、来た!おまけに空車じゃね?」とカイト。タクシーが止まりドアが開いた。

    「すいません、一番近い駅に行ってください。」乗り込みながらカイトは言った。

    タクシーの運転手はちょっと考えてから、

    「市原って駅が一番近いよ、そこでいいですか?」

    「そこで大丈夫です。お願いします」座席から少し身を乗り出し気味でカイトは言った。

    「でも近いよーすぐそこだ」

    「構いません。道がわからないもんで・・」とカイト。

    「こんなところで何してたの?」おじさんが話しかけてくる。

    「友達と喧嘩しちゃって、で、降りちゃったんですよ、車を」とカイトは言った。

    「ああそうなんだ。そりゃ大変だったね。だから分からないんだ。駅のすぐそばで良かったね」とっさの嘘にも快く答えてくれるおじさん。

    「ホントに良かったです。これで遠かったらもっと大変でしたよ」とカイト。

    「この辺もねえ、ホントに何にもないんですよ。ただ最近駅のそばにでっかいモールが出来て、急にその辺だけ賑やかになってね。若い人たちが遊びに行くんだよ。」敬語が徐々に崩れる気のいいおじさん。

    「モールですか。イトーヨーカドーとか?」ヨシヒロが言った。

    「あーそうそうあれはヨーカドーだねえ。」

    タクシーを降りて、走り去るのを見ながらヨシヒロは言った。

    「ホントにすぐ近くだったね。この駅は・・・ああ、水戸のとなりなんだ。じゃあ水戸に出れば新幹線で帰れるね。でもあるかな?電車」その駅はローカル線で水戸駅から一駅目の小さな駅だ。時間は夜11時を廻っている。

    「大丈夫だろう。それより20分も待つんだ、水戸行き」うんざりしたようにカイトは言った。「・・・あんなにあっさりと負けるなんて・・・」彷徨うものは愕然としていた。こちらの光

    ↑鎌倉の、岩屋洞窟というところにあるらしい、、、同期人今日休みで行って来たとの事。龍、、ですね、、


  • 天使の翼 悪魔の影22

    天使の翼 悪魔の影22

    地を見てみたい衝動が彼にはあった。

    「まだやばいんじゃねえの?軍隊がいるだろう?偵察機ぐらい飛んでそうじゃねえ?」とカイト。

    「そうだね・・そうか・・・ここもやばいんじゃ」ヨシヒロはあたりを見渡した。そして当たり前だが上も見た。暗くてわからない。はっきりとは。でも何か黒いものが見えたような気がした。

    「ねえ・・何かがいた気がする・・」とヨシヒロ。

    「まじで?」カイトは何も言わず急加速し、そのまま北のほうへ向かった。今カイトは直立した姿勢でいる。上を見ると確かに小さく飛行機のようなものが見える。

    「やべえ、絶対気づかれてる・・ヨシヒロ、スピード出すぞ」とカイト。

    「移動を始めました。気づかれた模様です。」カイトはヨシヒロが吹き飛ばされないように右手でおおった。そして速度を上げた。偵察機よりはるかに強い加速のため偵察機をみるみる引き離してゆく。月が出ていなくてよかった。偵察機はレーダーに頼らなければならないほどに、カイトとの距離は開いた。

    「あの飛行機おせえ。かなり引き離したぜ。お前、金持ってる?」とカイト。

    「何で?」

    「どっかで降りようと思う、で、電車で帰ろうぜ?このまま家に帰るのは何か不安だ。今は衛星とかあるじゃん。」カイトは言った。

    「ええ!今そんなにないよ。まあ・・カードならあるけど・・・電車か・・・しょうがないね。でもさ、駅のそばには降りれないでしょう?」とヨシヒロ。

    「今探してるんだよ。暗くて人目につかないところで、でも近くに明るい場所があるような感じとこをね。」とカイト。

    「わかるの?そんなの・・・だいたい今どの辺りなのかもわからない・・」ヨシヒロは不安げ。

    「俺!なんとなくわかるぜ!」こういう時のカイトは子供のように鼻をふくらませて胸を張るのだ、もし巨人でなかったなら。

    「そこってそんな誇るところじゃないけどね。そういうところがよく分からない」カイトが突然いい気になるの所はイラついてしまうヨシヒロ。

    「あははは」

    能天気な笑いにヨシヒロは更にむっとして黙った。

  • 天使の翼 悪魔の影21

    天使の翼 悪魔の影21

    「スピードを上げていったら音が消えた。あれってそうなんだろ?」カイトは言った。

    「音より早く動いたから・・ねえまさか今、音速超はしないよね?気のせいか風が多少強くなったような気がする。スピード上げた?」ヨシヒロは少し不安だ。うっかりスピードを上げられて死んでしまっては元も子もない。

    「上げてるよ。けど大丈夫だよ。そこまで上げねえし」不安を感じさせるカイトの口調。そう言いながらもうっかり速度を上げそうだ。

    ヨシヒロは不安だが前方をなんとなく見ていた。不思議な光景だ。巨人の指越しに暗い地面と上には星空。

    3、40分ほど経った頃だろうか。新宿の上空に到着したようだ。豊洲の核爆発で多少は被害を受けている。豊洲の方を向いているガラスは軒並み破壊されていた。核とは言え小型だったから、折れてしまった高層ビルなどはないようだ。しかし風向きのせいで死の灰が降り注いだため、住民も、働いている人も全てに避難命令が出ていた。今まで様な、空を照らすほどのネオンは今点いていない。避難はうまくいっていない。動かない車が道路に溢れている。

    「新宿にしては暗いね。あの光は車の列なんだ。やっぱり。」眼科に広がる逃げ出そうとする車のライトを見ながらヨシヒロは言った。

    暗い夜空に、同じく暗い色をした物体が飛んでいた。偵察機がカイト達を上空から監視しているのを、彼らは気づいていない。

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    「怪物を倒した巨人が飛んでいます」赤外線カメラが、カイトと手のひらの上のヨシヒロを写している。

    「何をしているんだ。」

    「目的はわかりませんが・・・手のひらの上に人間を載せているようです」パイロットは淡々と報告している。

    「このまま気づかれないように監視を続けろ」

    「了解しました」

    偵察機は上空をゆっくりと旋回しながら監視を続けている。二人はまだ気づかない。監視している者は巨人(カイト)の出現を湯沢首相に報告した。「豊洲を見に行ってみない?確かそんなには遠くないらしいよ」とヨシヒロ。悪趣味だが爆心

  • 天使の翼 悪魔の影(20)

    天使の翼 悪魔の影(20)

    シヒロは言った。

    「へえ。まあそうだよなー俺のおふくろみたいなもんかーー」カイトは言った。彼は事ある毎に母の悪口を言う。憎くてたまらないのだ。自分を侮辱し続ける女。

    「あー仲悪いもんね。でもさーお母さんに話すの?このことを。」とヨシヒロ。

    「話さねーよ。話すわけないじゃん。何であいつに。バカ呼ばわりされるだけじゃん。俺殴るかも知んねーよ。」とカイト。

    「ああ、そうだね。まあ、じゃあ話さないでいいんじゃない。親子だからって仲がいいわけじゃないからね。」そういうヨシヒロもあまり親とは仲が良くなかった。今は二人共亡くなり兄弟もいないため一人で暮らしている。

    今は新月だ。空には星だけ。これなら多分地上からはわからないだろう。このあたりは新宿などとは違い、地上の光はそんなに強くない。地上はポツポツと見えるガソリンスタンドやパチンコ屋の光と、街頭と、道路を走る車のライトだけだ。後は真っ暗闇。

    「星空が綺麗だ」今ヨシヒロはカイトの手のひらの上に仰向けに寝ている。

    「ホントだ」カイトは少し上を向いた。

    ほとんど直立しているような状態のまま飛んでいる。


    「どのくらい飛んでるつもりだったの?僕は後少し飛んでいたくなったよ。」とヨシヒロ。

    「いいよ。好きなだけ飛んでやるよ。」とカイトは言った。

    「って言ってもそんな一晩中じゃないよ?」とヨシヒロ。

    「それは分かってるよ」カイトは言った。

    「今どこへ向かってるの?」

    「一応東京。」

    「そうなんだ・・・どのくらいかかるんだろう?あのさ、東京の方向が何故わかるの?」ヨシヒロは不思議に思った。

    「それなんだよ。何となく分かるようになったんだ。変身しないとダメだけどな」とカイト。

    「便利だね、でも仙台から大体500キロくらいかな?多分、で今時速何キロくらいなのかなあ?」ヨシヒロは言った。

    「わかんねえ。ただ音速を超えたぜ、前戦った時。」とカイト。

    「ホントに?超音速?」とヨシヒロ。

    時々ネコが落ちている

  • 天使の翼 悪魔の影(19)

    天使の翼 悪魔の影(19)

    「だから怖いよ。手のひらに乗って飛ばれてもさあ」ヨシヒロが言った。

    「大丈夫だよ。落ちやしない」しばらくヨシヒロは迷ったが、カイトの手のひらに乗った。

    「いいかあ?しゃがんでろよ。今飛ぶから」そう言うとカイトはゆっくりと浮上した。

    「うあああ・・怖い・・・」暗い地面が遠ざかってゆく。街道の光もどんどん下に、小さくなってゆく。

    「めっちゃめちゃ怖い!」今日は比較的、風はない日だ。しかし命綱もなしに手のひらに乗って飛ぶのはかなり怖いことだった。

    「なんて言った?」カイトはよく聞こえなかったので聞き返した。

    「めちゃくちゃ怖い!」とヨシヒロ。

    「乗り出すなよ。前だけ見てろ。」カイトは言った。

    「でも全然風がない。」結構なスピードで飛んでいるのに予想より風がないことにヨシヒロは気づいた。

    「だろ?どうやらバリア見たいのがあるんだぜ。そんなに強くねーけど、風くらいは防げるらしい。」カイトは言った。

    「へえ・・・」カイトは徐々にスピードを上げ、二人はかなりのスピードで空を飛んでいる。

    「それで悪魔ってのはどうなったの?」ヨシヒロは悪魔という言葉が気になっていた。

    「あれは・・・それがさー勘違いでさ、天使だってさ。」とカイトは言った。

    「あははは」ヨシヒロは笑った。

    「何だよ!」むっとするカイト。

    「だって今度は天使?じゃあカイトが正義の味方なわけ?」とヨシヒロ。

    「てことになるよな」カイトは言った。

    「でもさーホントかどうかわからないよ。悪魔も天使の名を騙るらしいしね」ヨシヒロは言った。

    「ほんとに?そんなことあんの?」カイトはそういうことには疎い。

    「て言うよ。映画とかにもあるじゃん。てか伝説でもそうみたいだよ。タルムード?とかさ」ヨシヒロは心の中では得意になって言った。

    「たる?たるむ・?たる?」横文字に弱いカイト。「タルムード。ユダヤ教の・・何て言うか・・口伝えで伝わってきた話を文章にしたものだよ。それだけじゃないよ、何ていうの?一般的な伝説でも、悪魔は狡猾、なものなんだってさ。まあ、そうだよね。大抵東洋でも魔族はずる賢い。要は人間の反映だよね。悪い人はずる賢い。」


  • 天使の翼 悪魔の影(18)

    天使の翼 悪魔の影(18)

    れるのだ。二人は辺りが暗くなったのでジョナサンを出た。

    「なるべく広くて暗くて人がいないところがいいな」カイトは言った。

    「・・・山の上の方はどう?あそこなら夜は誰もいない」とヨシヒロ。

    「あーそこでもいいけど・・遠くねえ?」とカイト。

    「じゃあ、畑は?国道からちょっとはいって今は何にも育ててない、だだっ広い所があるじゃない?」ヨシヒロは言った。

    「そこいいね。そこにしよう」ヨシヒロは国道にでて直進した。畑に入る道は何となくわかる。入ったことはないけれど。

    舗装されていない道に入り進む。ライトは自動的にハイビームになっていた。

    「すごいね。暗い。街灯もないなんて。ちょっと怖いな。ゆっくり進むよ」とヨシヒロ。

    少し離れて国道が見える。そこからのわずかな光でかろうじて真っ暗闇というわけではない。

    「いいか?ちょっと離れてろよ」カイトは言った。

    「わかった」ヨシヒロは数メートル離れた。

    「んーもっとだな。いいや俺が離れる」そう言うとカイトは20mほど離れてから変身した。まばゆく光るカイトそして、巨人が現れた。

    「やばいよ。光っちゃってバレちゃうじゃん」ヨシヒロは落ち着いている。

    「そうだな忘れてた。国道から見えたか?」カイトは国道からやってくる車がないかしばらくそちらのほうを見ていた。道沿い位に止まった車もやってくる車もない。一瞬のことだ。気づいた者はいないらしい。

    「かなり大きいんだね!」とヨシヒロ。

    「だろう?」カイトは言った。

    「はっきり見えないけど、あんまりかっこよくない感じがする」ヨシヒロは言った。

    「あ・・まあそうだなあ。それは俺も思うよ。飛んでみるか?」カイトはそう言ったが、もう気にも留めていないようだ。

    「飛ぶ?ううん、ちょっと怖いな」いきなり言われてもヨシヒロは少し怖がった。

    しかしカイトはヨシヒロを手のひらに載せようとした。

    「ちょっと待ってよ」とヨシヒロ。

    「どうした?乗れよ」カイトはヨシヒロの気持ちなどどこ吹く風だ。


  • 天使の翼 悪魔の影 17

    「現在サンダルフォンの死体を回収中です。遺体を詳しく調べれば我々の対応策も出てくるでしょう。」と湯沢首相。

    「しかし・・・小型とは言え核兵器を使うとは・・・思い切りましたね。」とエリザベスは言った。

    「もし使わなくても、あの辺りにいた人々は死んでいたでしょう。」湯沢首相は事も無げに言った。

    「・・・私もそう思いますが・・私にそれができるかどうか・・・」一応そう答えたエリザベス。しかし彼女もあっさりと核を使う女なのだ。

    「エリザベス、この驚異には迅速な対応が必要です。躊躇すればもっと被害が出るでしょう。」と湯沢。

    エリザベスは慄然とした。この男は何かにとりつかれてでもいるのだろうか?

    確かに名前で呼び合うようになるほどの信頼関係は構築した。日本人には珍しく決断がきっぱりとしている。しかし、今アメリカの指導者は日本の指導者への信頼を失いつつあった。直感によって。彼女はこの男を何故か気持ち悪いと感じたのだ。

          

    怪物の肉片が運ばれてきている。あれほどの強度を誇ったのに今はただの柔らかい肉片だ。解剖用のメスで容易に切ることができる。とりあえす招集された医者や科学者。防護服に身を固め怪物の肉片を取り囲んでいる。

    「死んでしまうと、あの強度の強さは消えてしまうということか・・」リーダー格と思われる。50代の男が言った。

    「どういうことだろう?ミサイルも、核さえ効かなかったのに」

    「生きているあいだは何か非物質的なもので守られていたのでしょうか?」

    「多分そうなんだろう・・・しかしこのまま調べても何も収穫はないかもしれないな。」

    血液やdnaが調べられているが、地球の生物がごちゃまぜになっているというだけで、生物であることに変わりはなかった。

         

          インクブス

    「・・・負けてしまったか・・なんということだ・・・・・次はもっと強力な怪物を作らなくては・・・・」(彷徨う者)インクブスは言った。カイトとヨシヒロは2時間程ジョナサンにいた。二人は仲がいい。四、五時間は話していら

  • 天使の翼 悪魔の影 16

    天使の翼 悪魔の影 16

    「ごめん。いや・・・その・・・俺、悪魔とか言ってたじゃん。でさ、その悪魔が・・

    ・・その・・」カイトは口ごもった。ニヤニヤしながらヨシヒロの顔を見つめる。

    「何?」ヨシヒロは思いっきり眉間にしわを寄せ怪訝な顔をした。

    「あのもう一体の怪獣さ・・俺なんだよ。」カイトは言った。

    「もう一体?東京を壊したのじゃないやつ?」とヨシヒロ。

    「そお」カイトの顔はまたニヤついている。

    「ふっ、なんだそりゃはあ・・・何を言っている・・カイト」ヨシヒロは失笑した。

    「まあ信じられないだろうけどさー後で見せるよ。俺の変身後の姿を」カイトは言った。

    異次元のミカエル達が彼らの会話を聞いている。

    「・・・・早速バラしています・・よろしいのですか?ミカエル様・・・」ガブリエルは言った。

    「・・・これは・・・早すぎる・・愚かな・・・カイト・・冗談にするのだ・・・?通じない?」

    通信状態が悪くなっている。天使だから間違いは犯さない。ミカエルは言い切ったことを少し後悔した。

    「・・・また通信状態が悪い・・・カイトは死んでしまうかもしれんな・・・悪魔の邪魔が思ったより有効だ。また重要なことを伝えられないかも知れない」ミカエルは言った。

    「それは少し可哀想では?もう少し助けてやらないと・・」ガブリエルは言った。

    「もちろん助けるが・・カイトは少し浅はかだ。ヨシヒロがバラしたらどうするつもりなのだ・・マスコミが押し寄せるぞ?」ミカエルは言った。

         

        大統領

    怪獣出現と核攻撃はアメリカでも大騒ぎになった。安易な核攻撃をした首相への非難と、どちらにせよあの一帯にいた人々は助からなったのではないか、と双方の意見が存在した。

    「サンダルフォンは死んだのですね?」アメリカ大統領エリザベスは画面の向こうの湯沢首相と話している。

    「はい、大統領、正体不明のもう一つの怪物が破壊したようです。」湯沢首相は言った。

    「もう一つの怪物その正体は・・・わからないのでしょうね・・。」少し俯きながらエリザベスは言った。多分分かることなど僅かだろう。

  • 天使の翼、悪魔の影15(超人カイト)

    「いやまあちょっとそんな気分でさ。で、メシでも食わねえ?おごるよ」とカイト。

    「ほんとに?いいよー。」ヨシヒロは言った。

    「んで迎えに来てよ。」

    「は?」瞬間イラッとするヨシヒロ。

    「いや俺歩きだからさ。国道沿いのパチンコ屋あるじゃん。その前に雑木林あるのわかる?」とカイト。

    「国道沿いのパチンコ屋?あのツタヤのある建物?分かるよ。まあいいよ、車だし、じゃあ、ジョナサンでいい?側にあるよね。ジョナサン。てかそこがいいなあ」ヨシヒロはジョナサンが好きなのだ。

    「いいよお、そこで」カイトはおちゃらけて言った。

    「そうそう。でさ、ツタヤから国道渡って、ちょっと進んだところに雑木林があるだろ?そこにいるよ。」とカイト。

    「りょうかーい。じゃあそこに行けばいい?で、雑木林の当たりのどの辺?」とヨシヒロ。

    「やっぱ、ジョナサンで待ってるよ。分かり易いだろ?」とカイト。

    「ああ、分かった。これから出る。じゃあジョナサンで」とヨシヒロ。

    「わかった。サンキュー」カイトは電話を切ってから正体を言おうか言うまいか迷った。

    「でもホント珍しいね?何かいいことでもあったの?あ、てかさー悪魔がどうのって言ってたよね。ん・・そのう・・・大丈夫?まあ散歩はいいことだからいいけど」ヨシヒロは本気で心配になった。今は普通に見えても、徐々に言っている事がおかしくなってゆくのではないかと。ジョナサンのお気に入りの席に腰掛けながらヨシヒロは言った。早速タバコを取り出す。

    「サンダルフォンはどうなったってテレビで言ってた?」とカイト。

    「すごい光線で破壊されたらしい。破片のところに自衛隊が向かってるらしいよ。下にいた人達がインタビュー受けてた。ほら畑ばっかりだけど民家もあったから」ヨシヒロは何となく違和感を感じながらも答えた。

    「しかし疲れたー」カイトはジョナサンのシートに腕をかけ、ぐったりと足を投げ出した。

    「で・・・大丈夫なの?僕の質問には全然答えてくれてないけど」とヨシヒロ。