カテゴリー: 小説

  • 天使の翼、悪魔の影14(超人カイト14)

    えの?と言わんばかり。

     

    雑木林を出たあたりで、やじうまに出会った。カイトは自分も、やじうまの様に辺りをキョロキョロしながら、なんとなく戻ってみたりした。

    「飛んできた怪物見ましたか?」カイトの方から話しかけた。

    「見たよお、んで追ってきたんだ。変だなあ、このあたりに降りたんだけどなあ。」野球帽をかぶった60代くらいの男性だ。

    「ですよね。俺もそれで来たんすよ。」とカイト。

    「あんた見つけたかい?」野球帽の男が言った。

    「俺も来たばっかりで・・・でもいないっすよ」嘘をつくカイト。

    「なんでだろなあ・・・どーこいったんだ」

    「そおっすねえ・・」そんなことを言いながらカイトは歩いてゆく。遠ざかってゆく野球帽の男。しかしカイトの事など気にも留めていないようだ。

    そして広い道へ出た。ここはなんとなくわかる場所だ。

    「かなり遠いな。歩いて30分位か・・」ここは自転車で来たことはある。この道をまっすぐ行けばカイトの家の近くに行ける。

    「あ、そうだ」カイトは携帯を取り出し友達のヨシヒロに電話した。

    「あ、ヨシヒロ?俺だけど」

    「どしたの?僕今テレビ見てる」とヨシヒロ。

    「怪物のやつだろ?」カイトは言った。

    「そうだよ。今すごいじゃん。東京大変だよ。」ヨシヒロが言った。

    カイトは自分がサンダルフォンを倒したことを話したくて仕方なかった。

    「速報が出てさ。サンダルフォンとは違う、もう一つの怪物がでて、こっちの方へ飛んできたんでしょう?それで今は消えちゃったみたいだけど。」何も知らないヨシヒロ。

    「ああ俺その辺にいるんだよ」カイトが言った。

    「?何で?そんなとこに?」とヨシヒロ。

    「ちょっと散歩しててさ。たまたま見かけてさ」カイトはなんとなく嘘をついた。電話で話しても信じてもらえなさそうだし、説明にも自信がなかった。

    「珍しいね!家を出たんだ!どうしたの?」ヨシヒロは少し驚いた。カイトが外に出るなんて。

  • 天使の翼、悪魔の影13(超人カイト13)

    天使の翼、悪魔の影13(超人カイト13)

    天使たちは個々人のことなど考えてはいない。ただ人類という種を存続させることしか関心はないようだ。

    カイトは呆然と空中に漂っていた。

    「俺・・勝ったのか・・・はああ・・こえええ・・・まじで二度と嫌だ・・」カイトはとりあえず自分の家の近くまで飛んでいった。もちろんそのままの姿でだ。このままでは目立ちすぎたので変身を解いた。すると途端に落下した。

    「うおっつ!!」上空一キロ程のところから普通に落下するカイト。とっさにさっきの姿に変身した。

    「・・ああ・・通信が通じるようになったようだね・・・全ての能力は変身していないと発揮できないので・・高度の高いところで変身を解くのは危険だ・・・」とミカエル。

    「・・・あのさあ・・ほんと・・・大事なことは早く言ってくれよな・・やっぱり助けがなかったぜ?ほんとに信用していいの?」カイトはかなり恨み節だ。光線が熱かったのが効いている。

    「申し訳ない。しかしすごいぞ。一撃でサンダルフォンを倒した。お前はかなり素質があるようだ。力の土台は与えたが、あとの成長はお前の持っている能力なのだよ。自信を持っていい。」ミカエルはごまかし気味に言った。

     

    ミカエルはとっさにカイトを褒めた。その言葉にニートのカイトはまんざらでもないようだ。あまり褒められたことがなく、しかし内心では褒められることを求めていたカイト。先ほどの恐怖を忘れ、今は力を与えられたことを誇らしく思っていた。

    「単純ですね。とっさに褒めてごまかすとは・・ミカエル様もえげつない・・」とガブリエル。

    「心外だ。私はほんとに褒めたのだ。」ミカエルは言った。

         

    野次馬

    「あれなんだ?!」40mほどもある、あまり格好よくない巨人が近づいて来た。雑木林には一体何をしに来たのかはわからないが、数人の男たちがいた。巨人は雑木林に着陸したようだ。

    「行ってみねえ?」だらだらと、その数人は巨人が着陸した方向へ歩き始めた。

    カイトは家から離れた雑木林に着陸し、逃げるようにその場を離れた。変身したカイトが着地した雑木林にはもう人が集まり始めている。「何でノコノコ来てんだよ。もし俺が怪物だったらお前ら死んでるぜ」カイトはバッカじゃね


  • 超人カイト12

    超人カイト12

    何度も繰り返すうちに、雑音に混じってわずかに声が届いた。

    「・・・かいと・・・ゆ・・・・さすの・・・・かいと・・・」

    「なんだよ!なんか言ってんのかよ!」途切れ途切れに天使の声は聞こえるが、訳はわからなかった。その間にもサンダルフォンは光線を発射し続けている。なんとか避けているカイト。

    「・・・指をさせ!・・・指をさせ・・」とミカエル。

    「指・・・何だ?指?」カイトは言った。

    怪獣は口から光線を吐き出し続けている。それがカイトに当たった。

    「あっつ!!やべえ何回もあたったら死ぬ!」カイトは避けるので精一杯だ。

    「・・・指すのだ・・・」とミカエル。かろうじてぶつ切りに情報が伝わっている。

    「刺す?!ナイフなんかねーえよお」カイトは隙をつきサンダルフォンにケリを入れた。吹っ飛ぶサンダルフォン。しかし空中で体制を立てなおした。

    「・・指をさせ・・」かすれ気味だが重要な部分がカイトに届いた。

    とっさに彼はサンダルフォンを指差した。すると、強烈な光があたりを包んだ。眩しすぎて周りが光で見えなくなるほどだ。指から強烈な光が発射され、サンダルフォンに命中した。命中した光は怪獣を貫き、さらに爆発を引き起こした。バラバラに吹き飛ぶサンダルフォン。

    光線はかなり強力だったためそのまま突き進み、数十キロ先の新宿の上空を通った。衝撃波で高層ビルの窓ガラスが割れ、熱線の影響を受けた部分は瞬間的にではあるが高熱にさらられた。

    「あっつうう!!」

    「きゃああ」瞬間ではあるが熱さに、地上にいる人間から悲鳴が起こった。豊洲上空で爆発した核の爆風で、崩れた瓦礫の下敷きの者、倒れている人、救助を待つものの上にさらに輻射熱が照射されたのだ。

    「・・・強すぎましたね・・・威力が・・・街にいる人間にさらに被害が出ています」とガブリエル。

    「しかし、あれぐらいの威力がなくては勝てないだろう・・・なんにせよ勝ったのだ・・それで良しとしよう・・・もしカイトが戦わなければ人類は絶滅していたわけだし・・絶滅よりは良いだろう・・」とミカエル。


  • 超人カイト11

    超人カイト11

    スピ‐ドで衝突するとは思っていなかったのだ。

    「・・・生身の状態でああいうことをするでしょうかね?・・・」ガブリエルは人間で言えばしかめ顔とも言える意識で言った。

    「・・・図に乗ってるのだろう・・しかしそれだけ気力が充実しているということだ・・それにあの衝撃にも多分耐えられる。痛いだろうがな・・・」とミカエル。

    「いってええええ!!」怪物の頭にカイトの右足があたった。ミカエルの予想の通りカイトの足に激痛が走った。

    轟音が響き、二人?は互いに弾き飛ばされた。すごいスピードで反対方向へ突き進むカイトとサンダルフォン。

    カイトは痛みをこらえながら体制を立て直した。

    「ちくしょー痛え・・」カイトは空中に止まってサンダルフォンの方を見た。

    「どこだ?」サンダルフォンは弾き飛ばされた後、地面に落ちたようだ。

    「先手うたねえと・・」カイトは光線を試してみようとした。しかしどうやっていいのか分からなかった。天使は光線の出し方を教えるのを忘れていた。カイトも聞くのを忘れていたのだ。

    人気のアニメの様に合わせた両手を引いてから押し出してみたり、色々と試したが全く出てこない。

    「・・・何をしている・カイトは・」とミカエル。

    「・・・教えるべきでしたね・・」ガブリエルは呆れ気味だ。

    「・・・ついうっかり・・しかしお前も気づいたなら言ってくれよ・・」ミカエルは人間で言えばしかめ面で言った。

    「・・・我々は人間とは違い間違いは犯さない・・ミカエル様はいい切りましたが・・・」とガブリエル。

    「・・お前・・やな奴だな・・・まあいい・・何とか教えるのだ・・カイト・・・カイト聞こえるか・・指差せ・・指を指すのだ・・・」ミカエルは言った。


     

    カイトに光線の出し方を教えるために通信を試みてはいるが、全く通じていない。

    「・・・カイト・・指を指すのだ・・」ミカエルは繰り返した。

    「・・通じないようですね・・・」とガブリエル。

    「・・・お前もやるのだ・・・」天使は二人でカイトに呼びかけた。

    今更ですが、アイフォン凄いかも、こんな風に編集しちゃうんですね。最後の汚い床は僕ならぼかすけど笑、でも凄い。

    もっと利用すべきですねえ。。

  • 超人カイト10

    超人カイト10

    「!天使?悪魔かと思ってたよ・・」カイトは言った。

    「・・・まあ・・いい・・・では光線はどうだ?その力なら助けてやれる・・」ミカエルは言った。

    「ん・・光線・・ビームみたいなやつ?・・」とカイト。

    「・・・そうだ・・・」ミカエルは答えた。

    「他には?」カイトはさっき言われた、敬意を払え、みたいな言葉はまるで気づいていない。

    「・・今のところはそれだけだ・・さっきも言ったが、後はお前次第だ・・・」とミカエル。

    「・・わかったよ・・一応戦ってみる。まあニートだし、こんなんで人類のお役に立てるならいいか」こうは言ったが半分は嘘だ。人類のためなんて気持ちは余りない。しかしそんなことを言ってみたかったのだ。

    カイトは飛んでサンダルフォンの方へ向かった。サンダルフォンは豊洲から茨城県の方向へ飛んでいる。

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    「・・・サンダルフォンもカイトの方へ向かっている・・・」ミカエルは言った。

    両方共、音速を超えたスピードで飛んでいた。

    「見えた!あれだろ!」カイトは言った。

    「・・・」天使からの返答がない。

    「おい!どうしたんだよ!何で黙ってるんだ!」とカイト。

    「・・・どうしたのだ?・・」ミカエルが聞いた。

    「・邪魔が入っているようです。彷徨う者、でしょうね・・・」ガブリエルが言った。

    「・・こちらもサンダルフォンと奴との通信を妨害するのだ・・」とミカエル。

    どちらも通信を妨害され、自分が味方する者との接触は断たれた。

    「何なんだよ。いきなり無視か・・」カイトに事情は分からない。彷徨う者(悪魔)がカイトと天使の通信を妨害しているのだ。そして天使もやり返している。カイトは急に不安になった。今までは天使が見方だとタカをくくっていたのだ。しかし逃げ出す気もしなかった。

    「とりあえず・・・」カイトはそのままのスピードで怪物にケリを入れた。双方が超音速なので、かかる衝撃はとんでもないものになる。「・・・あ・・強度は大丈夫かな・・・」ミカエルは呟いた。頑丈に作ったつもりだがあんな

  • 超人カイト9

    超人カイト9

    「説明が難しいな・・・感覚だろう?それは。」当たり前のことがどうやら天使には分からないらしい。

    「・・・やはり失敗なのでは?ミカエル様・・・」様子を見ていたガブリエルが言う。

    「・・・まだ判断を下すのは早い・・・見るがいい・・浮いている・・・」とミカエル。

    「お、こんな感じか・・」カイトは徐々に浮いていた。まだゆらゆらしている。しかし速度を上げながら上空へ向かっていった。かなりの高さだ。下を見下ろすカイト。

    ・・落ちたりしねえよな・・思ったそばから突然落下した。

    「おっ!やべえ」カイトはまた飛ぶ感覚を思い出した。するといきなり落下は止まった。

    「こえー。何だよ・・・やべえ余計なこと考えないほうがいいな・・」とカイト。

    「・・そうだ。余計なことを考えるな。お前は今飛べるのだから・・・」ミカエルは言った。

    「でもさーどうやって戦ったらいい?俺、空手とかやってねえよ?」とカイト。

    「・・・殴るなり蹴るなりすればいい・・」ミカエルは言った。

    「それだけ?ほんとにそれだけ?」とカイト。

    「・・・そうだ・あとはお前次第だ・・」ミカエルは言った。やる気が無いように聞こえる。

    「ちょっと待てよ。無責任すぎるんじゃねえの?それ。それに死ぬかもしれないんだよね?怪物と戦ったら」そういうとカイトは空中に停止した。

    「やばいんじゃないか?このままいくと・・」突然不安になるカイト。

    「・・・我々も力を貸す・・・」ミカエルは言った。

    「そういうの、あてにならないんだよなー。ドラマとかでもあるじゃん。人類のためとか言って頑張ってる奴を結果的には見捨てちゃうようなさ。いや、見捨ててはいなんだろうけど、間抜けなことして結果的に助けにならないとかさ」とカイトは言った。

    「・・・我々は人間ではない。そんな間違いはおかさない。・・・」ミカエルが言った。

    「ホントかね・・具体的にどんな助けをしてくれるわけ?」とカイト。

    「・・・口の利き方に気をつけるのだな。我々は天使だ。お前たちが言うところの・・・」とミカエル。


  • 超人カイト8

    超人カイト8

    河川敷にいるカイト。悪魔(ホントは天使だがカイトは悪魔と思っている)に導かれてここにいる。

    「変身て、どうなるんすか?」とカイト。今では悪魔に慣れてしまっている。

    「・・・受け入れればいい。それを感じるだろう?・・・」ミカエル言った。

     

    すると怪物に殺された人々や、戦争で家族を失った人々の恨みつらみがカイトの心に流れ込んできた。

    「ちょっと待てよ!なんだよこれ!」その憎悪と恨みに押しつぶされる寸前、カイトは体調40m程の巨人に変身していた。しかし全くヒーローらしくはない。ぴったりしたコスチュームではないのだ。強いて言えば白いタキシードに近い。

    カイトは俯いて確認できる範囲を見た。

    「・・・これってダサくねえ?」とカイト。

    「・・・ダサい?何がだ?ダサい?どう言う意味だ?・・・」ミカエルは言う。

    「だからカッコ悪いってことだよ」とカイト。

    「・・・カッコ悪い?・・ん??悪ということか?・・・」ミカエルは言った。天使にはそういう人間的なことが良く分からない。

    「悪とかじゃねえけど・・これはないだろう」カイトはうんざりしたように言った。

    天使には人間のような美醜の判断がないようだ。今ひとつ理解できないまま、

    「・・・まあ、あまり文句を言うな。あの怪物に対抗できる力は与えてあるのだからな・・

    ・・・今すぐに飛んでゆけ。怪物の場所は我々が教える・・・」とミカエル。

     

    するとカイトにはどちらの方向へ飛べばいいかが何故かわかった。

    「飛ぶってどうやんの?」とカイト。

    「・・・どうやる?・・・・飛べばいい・・」ミカエルは何言ってんの?お前みたいな感じで言った。

    「いやだからさ・・飛んだことねえんだよ。俺」カイトは少しイラついた。こいつら常識ねえ、と思っていた。それも無理はないのだ。なにせ物質の体を持っていないのだから、意識は根本から違う。


  • 超人カイト7

    超人カイト7

    「?悪魔って・・どうしたの急に」ヨシヒロは少し笑った。

    「ん・・・なんてか・・・俺悪魔に会っちゃったらしい・・頭に直接話しかけられた」とカイト。

    ヨシヒロは本気で少し怖かった。

    ・・・狂っちゃったのかな・・・ここはあまり騒がず・・・

    「どんなふうに話しかけられたの?」彼はさりげなく問いかけた。

    「んー今怪物・・サンダルフォン?が現れてるじゃん。で、それと戦えって。変身して」そう言いながらもカイトはニヤついていた。

    「あ!なんだ嘘じゃん!」ヨシヒロは言った。

    「違う!違う!ごめん。笑ったからいけないな。ほんとなんだよ。てか俺狂っちゃったのかなあ?頭の中に言葉じゃないんだけど、すげえはっきり伝わってきたんだよ」今カイトは真顔だ。

    「・・・ホントにホント?まあ・・・いまサンダルフォンが現れてるくらいだからね。おまけに豊洲に核ミサイルが落ちたし・・・」とヨシヒロ。

    「全然効いてねえみたいだけどな」カイトは言った。

    「変身て・・どんな風に変身するの?」ヨシヒロは一応聞いてみるか、てな感じである。

    「まだわからないんだ。すげえ不安でさあ・・あ、その時ね、部屋からダッシュで飛び出すのを必死でこらえたんだ。足ばたばたさせてさあ。必死で我慢したんだよ」カイトは言った。

    「ほんとに?そんな状態に?」ヨシヒロは言った。カイトは真面目だ、ある意味で。言葉も厳密を旨とする。当人はそのつもりだ。そしてそのことをヨシヒロは知っている。

    「で、声じゃないんだけど・・変身して戦えって。」とカイト。

    カイトもヨシヒロも仙台在住だ。まだサンダルフォンの脅威にはさらされていない。

    「それで・・・その悪魔は、続きはなんて言ったの?」とヨシヒロ。

    「河川敷に行けって・・」とカイトは言った。

    「で?行くの河川敷」とヨシヒロ。

    「一応な・・まあとりあえず行ってみようと思う。面白そうだし」カイトは言った。

    「うううん・・まあじゃあ・・行ったら結果教えてよ」ヨシヒロは特に止める気はなかった。もう少し様子を見よう、位にしか思っていない。


  • 超人カイト6

    超人カイト6

        高みの見物

    カイトの部屋のテレビはキノコ雲と、そこに現れたサンダルフォンを映し出している。

    「すげえ・・・」カイトは食い入るようにテレビを見ていた。

    すると・・・突然・・大変な不安感が襲ってきた。いてもたってもいられない。体をじっとしているのが辛い。

    「なんだ!・・どうしたんだ・・俺は・・・」部屋の中をうろつく。

    「やばい・・・やばいぞ・・・」部屋から出てしまいそうだ。しかしこんな状態で外になど出られない。うずくまって足をバタバタさせるカイト。

    「・・・聞け・・聞くのだ・・・」ミカエルが接触を試みているのだ。

    「・・聞け・・・」

    「なんだ一体!俺に言ってるのか!!」言語ではないが、一種の想い、がカイトの頭の中に入っていくる。

    「誰なんだよ!」とカイト。

    「・・・お前に力を与える・・・今怪物・・サンダルフォンを見ただろう?・・・」テレビでは映っていないアングルの画像が直接頭に映し出された。

    「・・・これはお前たちが悪魔や悪霊と読んでいるものが作り出したのだ。・・・」とミカエル。

    「??」話を聞いているうちに不安感は薄れていった。

    「力って・・・??」とカイト。

    「悪魔も私たちも、直接お前達の世界に干渉することは制限されている。人類の中で唯一おまえだけに力を貸すことができるのだ・・・お前が変身し、あの怪物と戦うのだ。・・・」とミカエル。

    「??変身・・??」落ち着いてきたカイトはなんだか面白そうだな・・と思った。

    「お前さー悪魔とかって信じる?」スカイプでパソコンのカメラに向かって友人のヨシヒロと会話するカイト。ヨシヒロはカイトとは高校の同級生だ。大学には行っていない。今は家業の不動産業を継いでいる。

    「?悪魔って・・どうしたの急に」ヨシヒロは少し笑った。


  • 超人カイト5

    超人カイト5

    ータ。

    「飛龍から報告します。上昇するサンダルフォンに合わせて発射高度まで上昇中。くりかえす、上昇するサンダルフォンに合わせて発射高度まで上昇中。」とパイロット。

    「自分で判断しているのか?」湯沢首相は呟いた。パイロットは上昇したサンダルフォンに合わせて、自分の判断で攻撃可能高度を保つ行動を起こしていた。

    「発射可能高度で待機しろ」湯沢首相が通信士に指示した。

    「飛龍、発射可能高度を維持せよ」

    「了解。飛龍、発射可能高度で待機します」パイロットは答えた。

    爆撃機はその高度で大きく弧を描き、サンダルフォンに向かってミサイルを発射できるよう方向転換している。怪物との距離は14、5km。

    「ミサイル発射」湯沢首相は躊躇しない。

    「ミサイル発射します」パイロットは答え、爆撃機からミサイルが発射された。

    数秒後、サンダルフォンの上で核ミサイルが爆発した。この核は小型だ。広島型原爆くらいの破壊力しかない。しかし怪物の近くのビルに取り残された人々も吹き飛ばされてしまった。

    さすがの湯沢首相でも水爆は躊躇したらしい。

    偵察機と衛星からの画像を食い入るように見つめる閣僚たち。しかし、キノコ雲の中からサンダルフォンが現れた。

    「目標・・・健在・・・」とオペレーター。言わなくても皆分かっているが、言わないわけにはいかないのだろうか。

    「やはりだめか・・・・」と湯沢首相。

    「予想してたんですか?」と柳原秘書官。

    「あんな怪物に我々の兵器が効くとは思えなかった。後は水爆しかない・・・水爆なら殺せるかもしれんな・・」と湯沢首相。内心水爆しか選択肢が無い事を示せて、しめしめと思っていた。

    ・・・効かないってわかってるのに、核を使ってる・・・柳原は湯沢首相が核兵器を使いたがっているのではないか?との疑いをさらに強くした。