カテゴリー: 小説

  • Artemis1-2

    ‘Today is the day Artemis and her friends arrive on the moon, isn’t it?’ Orion’s voice is heartily happy.

    ‘You two get on very well. I wonder if people with powers like that like computers more than the same people?’ The young scientist said.

    ‘No offence intended to him. However,
    ‘I sense a little bit of contempt for children with powers,’
    Orion sensed a little bit of that.

    ‘Long time no see. Orion. Artemis rushed to Orion.
    The main computer is too big to fit into a person’s size. That’s why,
    So, what you see here is a robot from Orion’s terminal.

    Translated with DeepL.com (free version)

    「今日はアルテミス達が月に到着する日ですね。」オリオンの声は心なしか嬉しそうだ。

    「君たちは仲がいいね。ああいう力を持っている人間は、同じ人間よりもコンピュータが好きなのかな?」若い科学者は言った。

    彼に悪気などはない。しかし、力を持つ子供達に対する侮りのようなものをオリオンは少しだけ感じ取った。

    「久しぶりー。オリオン。寂しかったわー」オリオンに駆け寄るアルテミス。

    本体のコンピュータは大きすぎて人のサイズには収まらない。だからここにいるのはオリオンの端末のロボット。

  • Artemis1-1 

    Artemis1-1 

    Artemis

    At the Tsiolkovsky Lunar Base

    The moon goddess… her arrow carries plague and brings death to people.

    “This ship is heading to the moon, isn’t it?” Artemis asked.

    “That’s right. You know that already, don’t you? Is something bothering you?”

    Dr. Minchin, their caretaker (or perhaps their overseer?), replied. She was

    the leader of the research lab that created Artemis.

    “No, not really. I just had a strange feeling, that’s all. After all, my name is

    that of the moon goddess, isn’t it? And that’s where we’re headed,”

    Artemis said.

    “It’s a beautiful name, isn’t it? Artemis…” Takashi, who had been watching, said

    dreamily. It seemed he had a bit of a crush on Artemis.

    “Is that so? Thank you. Actually, I quite like it too,” Artemis replied.

    (ツィオルコフスキー月面基地にて 月の女神・・・その矢に疫病を載せて人を殺す。 「この船は月へ向かってるのよね?」とアルテミスは言った。 「そうよ。知ってるじゃない?気になることでもあるの?」彼女たちの子守役(監視役?)のミンチン博士は言った。彼女はアルテミスを造った研究所のリーダー。 「いいえ。何となく、不思議な感じがしただけよ。だって私の名前って月の女神の名前でしょう?そこに行くのね」アルテミスは言った。 「綺麗な名前だよね。アルテミスって・・」その様子を見ていたタカシはうっとりするように言った。彼はアルテミスのことが少し、好きみたいだ。「そう?ありがとう。実はね、私も気に入っているのよ。」とアルテミス。)

  • 天使の翼 悪魔の影44

    「それはないでしょう。人類のために戦っているように見えますが?・・まだエルサレム上空に留まっている。一体何があるというのでしょうか?」イタリアの首相が言った。

    「神に関係があるかもしれませんね」あっさりとイスラエルの首相モルデカイは言った。湯沢首相は少し怪訝な顔押した。いきなり神というセリフだからだ。

    「エルサレムは聖なる都です。そこに超自然的な存在が、ああやって留まっている。神に関係があると思った方が自然では?」とモルデカイ。

    日本人である湯沢首相にはよく分からない感覚だった。それはユダヤ・キリスト教の神では?と思ったが口には出さなかった。

    「それと気になっていたことがあります。何故こうも日本ばかりなのでしょう?二体の怪物、そしてそれに対抗する彼。」未だにエルサレム上空にとどまっているカイトを見ながらモルデカイは言った。

    「そこです。我々も不思議でならない。何故日本なのか・・我々の文化と一神教はあまり関わりがない。」と湯沢。

    「いくらここで議論しても答えは出ないのでは?今はその友人、ヨシヒロとの接触が必要ですね。」とモルデカイ。

    湯沢首相は既にヨシヒロに政府関係者を送っていた。

    「その件に関しては彼の友人に、捜査員を送っています。」

      捜査員

    夜、灰色のスーツを着た普通の若い人、という感じの男がヨシヒロの家にやってきた。

    「はい」インターホンの画像を見ながら返事をするヨシヒロ。

    「夜分遅く済みません・・・ヨシヒロさんはいらっしゃいますか?」

    「どちらさま・・・でしょうか?」インターホンの画像の後ろに見えるのは警官だろうか?

    「すみません。会ってお話がしたいのですが・・私は警察の者です。」と捜査員。

    「警察・・・ですか・・わかりました。少々お待ちください。なんだろう?なんで警察?まさかカイトがらみ?!」玄関へ向かうヨシヒロ。そしてドアを開けた。

    ヨシヒロは何も言わなかった。言いたくなかったから。なんとなく相手へ顔をむける。

    「少々お話したいことがありまして・・」捜査員はヨシヒロと違い自然な笑顔を向けている。

    「どんなお話でしょうか?」とヨシヒロ。

  • 天使の翼 悪魔の影43

    天使の翼 悪魔の影43

    近所の人、と自称するオジさんが、爆発の後、空中に浮かんでいる巨人のことを必死で喋っている。マシンガントークだ。

    「カイト大丈夫なのかな・・・」携帯にかけてみたがカイトはでなかった。チャンネルを変えると、違うレポーターがワシントンを遠くに望む位置から中継をしている。消滅したワシントンやモスクワの話題ばかりだ。

    「どうやら・・・・・カイトという人物が例の怪物を倒している者らしいですね。」小心な秘書官、篠原が言った。

    首相官邸の対策本部でカイトの家の爆発について、ヒーローの正体について話し合われていた。爆発からは母親と思われる遺体しか出ていない。そして息子とは連絡がつかなくなっている。ちょうど歩いていた通行人の証言を合わせれば、怪物はその家から現れたのだ。

    「監視衛星の画像です。上空に上昇したあと、西へ飛びました。そして今の映像です。エルサレム上空です。」これはアメリカの監視衛星からの画像だ。

    「何をしているんだ?」と湯沢首相。

    「それは不明です。だた、30分ほどとどまっています。」

    「もし移動しても追えるのか?」湯沢首相は言った。

    「はい。静止衛星と、複数の衛星で捉えています。国際協力体制ができているので、それぞれの衛星画像を見ることができます。現在の画像はアメリカの衛星からのものです」

    テレビ電話でその様子を見ていたアメリカの副大統領が言った。エルサレム上空の画像は勿論アメリカ側も知っている。「問題は彼よりも怪物では?」

    「それはそうですが・・彼の戦い方にも問題があります。あれでは被害が大きすぎませんか?」湯沢首相が言った。

    「・・・そうですね・・・では彼との接触はどうすればいいのでしょう?」と副大統領

    「・・カイトには友人がいます。偵察機からの報告では一度、人間を手のひらに乗せて飛んでいたこともあります」と湯沢首相。

    会議室にはアメリカのほかにイスラエル、イタリア、イギリス フランスの首脳がスクリーンに映っている。

    「拡声器で直接話しかけてみては?」アメリカの副大統領が突飛なことを言った。

    「拡声器で?もし攻撃してきたら?」湯沢が言った。

  • 天使の翼 悪魔の影41

    天使の翼 悪魔の影41

    の鍵を握る土地、エルサレムに。

    「・・・ほう・・興味があるのだな・・・」ミカエルは言った。

    「・・・まあ、ちょっとね。争いの地じゃん・・・何でだろなあと思いながらもニュースとか見ちゃうんだよね。・・・」カイトは何の気もない風に言った。

    カイトはエルサレムの上空に浮かんでいる。あまり降り過ぎれば目立つので、それなりの距離はとって、夜のエルサレムを眺める。変身を解いて歩いてみたいがパンツすがたではそれも叶わない。しかし不思議な感覚に取らわてていた。

    ・・?何だ??・・・またあの不安感だ!・・・

    「・・・カイト・・・」ミカエルが話しかけた。

    「・・・何だあんたらか、何もったいぶってんの?・・・」とカイト。

    「・・・もったいぶっているわけではない・・・違うモードで話しかけているのだ・・・

    ・・お前は選ばれた。この地に来たのにも意味がある。ここは我らの主と人類にとって特別な地なのだから・・」ミカエルは言った。

    「・・・・どしたんだよ?・・」カイトは吹き出しそうだ。

    「・・・日本の地も特別なのだ。一億人を超える人々がもつ価値観。それは今の人類からすれば少数だが、科学技術が発達していく中で必要な価値観、思考なのだ・・・あの島国にはそれらが保存されている。大陸の文化では保存できない穏やかな考え方のことだ。

    大陸は自己を主張しなければ生きてはいけなかった。だから遠慮する文化を守るために大陸から離されてあの島国はあるのだ。今、それは人類に広がらなければならない。核兵器を手にした時点で、次の考え方、感覚に修正しなければならないからだ。でなければ人類自身の兵器では滅びる。いまは丁度転換点なのだよ・・カイト・・・」ミカエルは勿体ぶった言い方をした。

    「・・・なんだよそれ?・・・強制ってこと?・・・」カイトは言った。

    「・・・いや・・・強制とは少し違う・・・自ずと・・・ということだ・・・」とミカエル。

    「・・だって拒否する奴もいるじゃん・・・」カイトは言った。

    「・・・それはいる・・それでいいのだ・・・たた・・大きな流れ・・・お前たちが運勢や、歴史の流れなど他の言葉で言うところの、大きな流れがそちらに向かうということだ。拒否はできる。しかし多数はその流れに乗るだろう。そういうことなのだ。」とミカエル。

    「・・・それってやっぱ強制?・・・」カイトはけげんな顔をして言った。


  • 天使の翼 悪魔の影40

    天使の翼 悪魔の影40

    降りてゆけばバレバレだった。いつもの雑木林にも降りる気にはなれなかった。もしかしたら狙われているかもしれない。彼は別の場所に雑木林があるか探した。

    すると・・・いつものところより遠いが結構いい感じの雑木林があった。まわりは畑だ。あそこなら歩いて帰れるだろうし、今は車も見えない。カイトはそこにさっと降りて変身をとこうと決めた。が、しかし、降りようとした時思い出した。

    「だめだ・・・俺パンツのままじゃん・・・」カイトはパンツのまま寝ていた。不思議なことだが服は変身しても破れない。変身を解くともとの服なのだ。パンツとタンクトップでヨシヒロの家まで多分12、3キロを歩く気にはなれなかった。

    「やっぱ夜まで待つしかねえ・・・」カイトはそのまま上昇した。大気圏を超え上空500キロ程のところでぽつんと浮かんでいる。ここなら偵察機より上だし、衛星のことも考えないでいいだろう。宇宙ゴミがあたっても痛くもない。

    眩しい太陽と、星。地球はテレビで見たとおり美しかった。

    「本物のヒーローなら守らなくちゃ、とか思うのかな・・」カイトはふと思った。が思い直した。

    「そんなことねえな・・・」カイトは言った。

    しばらく、ぼおっとしていると退屈で仕方なくなった。夜の側に行ってみようと思い立ったカイトは夜の方へ飛び始めた。眼下にはうっすらと国の形さえ分かるほどの明かりがあった。

    「・・・なんとなくわかるな・・・」とカイト。何故か自分がどの辺りに居るのか分かった。

    「・・・カイト、大変だったな・・・」話しかけるミカエル。

    「・・何で教えてくれなかったんだよ・・・」怒りがこみ上げるカイト。

    「・・・悪魔に邪魔されていたのだ。しかしお母さんは気の毒だった・・・」とミカエル。

    「・・まあ、それはどおでもいいんだけどさ・・・」あっさりとカイトは言った。

    「・・・そおなのか?・・・ならいいが・・・我々もなんとか知らせようとしたのだが・・うまくいかなくてな・・・これからどうするつもりだ?・・」とミカエル。

    「・・・あの辺に行ってみようと思うんだよね・・・」カイトが指さしたのは地中海のはしの方だった。

    「・・・中近東か?・・・」ミカエルはもしやと思った。

    「・・・そう。エルサレムの上にちょっと浮いてみようかなと・・・」とカイト。

    「・・・まあ・・いいが・・何故エルサレムなのだ?・・・」ミカエルは興味があるのをあえて隠していった。しかし内心興味津々だ。

  • 天使の翼 悪魔の影39

    天使の翼 悪魔の影39

    母親は台所をウロウロし始めた。頭の中にはカイトが言った腹立たしいこと、嫌な態度、それらばかりが浮かんだ。もう抑えられない。今やらなければ。いてもたってもらいられない。

    母親はもういちど包丁を取り出した。そのまま静かにカイトのいる部屋へ向かった。

    カイトは寝ていた。一晩中ゲームをしていたためだ。静かに階段を上る母親。しかしドアには鍵がかかっていた。

    ・・・しまった!・・・鍵が・・・。窓に回るのだ!・・窓に!気づかれてはならない・・

    母親は力いっぱい鍵を破壊しようとしたが思いとどまり、隣の部屋の窓に向かった。

    隣の窓からのそのそと出て行く母親。

    果たして、カイトの部屋の窓は開いているのか?・・窓の鍵は空いていた。

    一階の屋根を伝い、のそりとカイトの部屋の窓を乗り越え、部屋に入った。服が擦れる音や、床に足がつく音がしたが熟睡するカイトは気づかない。そして布団を持ち上げ包丁を突き刺した。

    ビクッと起きるカイト。激痛のある方を見ると母親が包丁を突き立てている。しかしそれまでだった。カイトは光に包まれ、周りを吹き飛ばし変身した。

    「・・・あ、起動しちゃいましたね。非常スイッチ・・・」とガブリエル。天使達はカイトを見守っていた。一応は悪魔の、母親への干渉を邪魔しようとしていたが、できなかったのだ。爆発で母親は死亡し、まわりの家も数件吹き飛ばされた。

    「なんだ!どうした!いってええ!」カイトは激痛が走ったところを見た。しかし今は何もない。

    「いたくねえ・・・・」記憶に残っているのは母親が自分に包丁を突き立てている光景だ。そして周りの光。周りを見渡すと、人々が呆然とカイトを見上げていた。

    ・・・やべえ・・・バレた!・・・すぐにカイトは飛び去った。

    ・・家も吹き飛んじまった・・それに俺があいつを殺したことになるのか?・・・ずっと変身したままじゃなきゃ生きていくのも大変かもしれない・・・

    「ヨシヒロ・・・って携帯ねえしなあ・・・」空を飛びながらカイトは言った。あまり独り言は好きではないが、今はつい出てしまった。落ち込むと出る。カイトは今無一文だ。自宅から離れたところで変身を解いてもどるしかない。交通費はないのだ。彼は上空から降りられそうな場所を探した。しかし、真昼間だ。四十メートルの怪人が

  • 天使の翼 悪魔の影38

    人を跳ね飛ばし、そのまま電柱に衝突した。シートベルトをしていなかった彼は即死だった。

    ・・仕方ない・・・次の標的は・・・

    悪魔はあっさりと岡田を捨てた。関心はもう次の人間へむかっていた。

    犯罪現場の騒乱をよそに悪魔はさまよう。

    ・・・カイトめ・・

    強い憎しみのせいで悪魔は瞬時にカイトの家に移動していた。

    「ホントに情けない穀潰しだね!このカイショなしが!」カイトの母親の罵声が響く。

    ・・・!これは!・・

    「うるせえんだよ。てめえのせいだろうが」カイトはかなり補足説明が必要なことを言った。

    「人のせいにするもんじゃないよー!!ほんとにダメなコだねえ。あーみっともないみっともない」嘲笑うような態度の母親。カイトの腹わたは煮えくり返っている。

    「ババア!死ね!」カイトはベッドに横になり、そのままイライラしながら母の言葉を反芻していた。カイトの癖だ。そして想像の中で母を殺していた。しかし反面、怖くてそれ以上は言えないのだ。他の人から見たらどうしてそんなに怖いの?と言われてしまう様なおばさんだ。しかしカイトの頭の中では呼吸が止まるほど怖い女でもあるのだ。

    ・・・これは・・・天使の選んだ人間もひどいものだ。しかし、カイトには干渉できない。

    今は母親を使おう・・・

    悪魔はカイトを殺すよう母親に囁きかけた。また時間がかかるだろう。しかし悪魔はそんなことは気にしない。

    ・・・今回は比較的早く効果が出そうだ。・・・

    カイトの母親は元々持っているカイトへの怒りが刺激され、台所の包丁に手を伸ばした。包丁を見つめる母親。しかし何かに気がついたようにそれを元にもどした。

    ・・・どうして辞めるのだ!?・・良心が歯止めをしているのか・・・強烈な憎しみと、殺人への恐れ・・・そして自分がこうありたいという像がこの女を思いとどまらせているのか・・・・人間は複雑だ・・・ではその理想像を変えてしまおう・・・

    悪魔は母親が最後の砦としている気高い人間像、そこに手を加えようとした。そうすれば良心と呼ばれているものも崩れるかもしれない。

    ・・・カイトを殺すのだ・・・

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  • 天使の翼 悪魔の影37

    天使の翼 悪魔の影37

    日本にばかり怪物が出現するのにはわけがあった。創造主からこの世界に干渉することが許されているのは、この島国の土地の上に限られているからだ。その理由は天使たちも知らない。ただ創造主のみが知っている。

    「カイト・・やばいよ・・・」ジョナサンでスマホをカイトに見せるヨシヒロ。

    「ほんとに俺が写ってんの?って、俺じゃん!」そこには相葉が撮った動画が映っていた。

    「変身の瞬間じゃないけどさーでも、なんての・・・着陸したカイト、で、出てくるカイト。とぼければ、とぼけられるから考えておいたら?」とヨシヒロ。

    「とぼけるって?」カイトは言った。

    「だからさー自分も怪物が降りてきてびっくりした。とかさ」ヨシヒロは言った。

    「でも俺全然びっくりしてるように見えねえよ?」とカイト。

    「いいんだよ。ドラマじゃないんだから。こけながら出てくる実際の人なんかいないよ?」ヨシヒロは言った。

    「まあ・・そうだけど・・走ってさえいない」カイトは言った。

    「・・・んー・・いや・・大丈夫・・きっと。多分。吃驚したからって皆走るわけじゃない」とヨシヒロ。

    「でもまだ俺んとこ誰も来てねえし、顔だけじゃ分かんねんじゃねえの?それにちょっと遠いよ。距離が」カイトは言った。

    確かにその場所は、かなりな距離があり、ヨシヒロとか親しくしてる人間しか、わからないかもしれなかった。何よりカイトはひきこもり気味なので、あまり外へ出ない。

    数日後・・・悪魔の囁きはついに効き始めた。熱に浮かされたようになった岡田は、家にあった包丁をバックに入れ家を出た。あるのは苛立ちだ。

    ・・ちくしょう・・・そればかりが彼の頭の中を回転していた。永遠のループ状態だ。

    ・・・やっと誘惑が効いてきたな・・この状態になったか・・・と悪魔。

    岡田は車に乗り、カイトの家へ行くはずだった。悪魔は一生懸命場所を送っていた。しかし岡田はそちらに向かっていなかった。

    ・・・どうした?・・・カイトの家は・・・悪魔が言いかけた時、岡田はそのまま人に突っ込んだのだ。

    ・・・あ、違う・・・違うぞ!・・・悪魔はまた失敗したようだ。いつもこうだ。狙ったところにはいかない。


  • 天使の翼 悪魔の影35

    ようなことはそんなにしていない。同僚のボールペンを捨ててしまったくらいだ。そのくらいの事、別に良いじゃない、と許す人も多いだろう。しかし問題はそのうすーく汚れた心のようだ。ハッキリとした怒りのほうがまだマシ、という時もあるのかもしれない。

    ボールペンを捨てたことより、そのことで困っている同僚に対してほくそ笑む心。それこそが悪魔と波長があってしまった原因かもしれないのだ。

    そしてここにまた悪魔と波長があってしまった男がいた。

    「どうしてー?どうしてー?!」ある携帯ショップ。がっしりとした男が執拗に店員に詰め寄っている。男はハンチングの帽子をかぶっていた。説明がよくわからなかったらしい。たったそれだけのことなのだが、彼は馬鹿にされた、と認識しているようだ。

    「笑いやがって・・・」店員の笑顔が気に食わなかったようだ。

    「どうしてー?」男は繰り返す。困った店員は他の店員に助けを求めた。違う店員がまた謝罪しやっと男は去っていった。しかし最後まで怒ったままだ。

    ・・・いた・・これなら干渉できそうだ・・・悪魔はほくそ笑んだ。この男にカイトを殺させよう。悪魔は語りかけた。まずは刃物の調達だ。それは家にある包丁でいい。

    ・・・家に帰って包丁を用意するのだ。カバンにそれを入れろ・・・悪魔は念を送った。

    「ちくしょう・・・なんかスゲームカムカする・・・」岡田の心の中に理由もわからない怒りが膨らんでいく。次から次へ過去のムカつくことが思いだされた。

    ・・・・家に帰って包丁を・・・・悪魔はしつこい。何度もその想念を岡田に発信し続けた。しかし彼はそのまま家に帰らずとあるショッピングモールに向かった。

    ・・・ダメだ。上手く干渉できない・・・

    想念を送り続けて4日経った頃だった。インクブスはあいも変わらず・・・包丁を・・・とやっている。

    その時、友人の相葉から電話があった。あのカイトの撮影をした相葉である。

    「ひまじゃねえ?どっかいかねえ?」と相葉。

    携帯の向こうから岡田の無気力な声が聞こえて来た。「まあ・・いいけど・・・」岡田は今悪魔からの干渉で情緒が不安定だ。

    「車でお前ん家行くよ。」と相葉。

    「ああ・・」電話はそれで切れた。今の岡田は非常に危険だ。僅かなことでも殴りかかってしまうだろう。