「融合炉、温度上昇、繰り返します。融合炉、温度上昇。危険です。退避してください。」多少、間の抜けた冷静な声が、火星軍戦艦の艦橋に響いた。
「何だ!何が起きてる?!」その戦艦の船長が言った。
アルテミスは核融合炉を暴走させた。敵艦の中では暴走の原因も分からず、止めることも出来なかった。そして
「融合炉、更に温度上昇。退避してください。」猶予は、ほぼない、といったところまで温度は上昇していた。
「直ぐに退避命令を出せ!融合炉爆発まで時間がな・・・」その時、融合炉が爆発した。アルテミスは爆発する戦艦から既に離れていた。
「敵艦撃沈。」淡々と言うアルテミス。強い閃光が巨大な艦橋に映し出された。ミンチン博士達は驚きを持って報告を聞いた。
「たった一機で・・あの戦艦を・・」アルテミス達に否定的な議員の一人が言った。彼は監視役なのだ。戦闘でアルテミスが死ぬも良し、成果を上げるのも良し、そんなところ。
「アルテミスの力は大変有益ですよ?是非、議員にも良い報告をしていただいきたいわ。」ミンチン博士は言った。
「しかし、あんな力を我々に向けられたらどうしますか?」痛いところを付いてきた。
ミンチン博士はアルテミス達を恐れていない。実は、彼女の遺伝子を元に作られた人間達なのだ。つまり子供のようなもの。
しかし、他の人間がアルテミス達を恐れるのも、当然なのは理解していた。アルテミスは白人、タカシは黄色人種、リクトは黒人。決してミンチン博士の意図したことではない。何故か成功した3人がこうだったのだ。この事は、何か運命の流れのような物をミンチン博士は内心感じていた。

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