(核融合炉は?・・・)アルテミスは自分の戦闘機を攻撃してくる機体を透視した。もろい精密機械。僅かに配線を壊すだけで融合炉は機能を停止した。
「良いわね。アルテミス。この次は融合炉を暴走させてみたら?」ミンチン博士は言った。
「それってもっと離れないと私も死なない?」とアルテミス。
「その距離なら大丈夫じゃないかしら?危険なガンマ線などは少ないはずよ。問題は輻射熱ね。」とミンチン博士。
「この機体、耐えられるの?その熱に?」アルテミスは言った。
「さあ?多分大丈夫なんじゃない?私には分からないわ。専門外」とミンチン博士。
するとオリオンが口を挟んだ。「先ほど破壊した戦闘機とは、およそ200mの距離しかありませんでした。あの距離で核融合爆発があれば、この戦闘機の装甲も耐えられません。」
「それは・・そうね。当たり前だったわ。やめておかなきゃ大変。大丈夫なんじゃない?ってひどいわ、ミンチン博士」とアルテミスは言った。
ミンチン博士はこういうところがある。気をつけていないと命が掛かっていても、大丈夫なんじゃない?である。ただし、自分の身の時は別。
「アルテミスはレーザーやミサイルを使わずに、相手の戦闘機を破壊できます。」
スクリーンにはアルテミスの機体と、相手方の機体の位置が映し出されている。アルテミスがどれほど戦争に役立つか、ミンチン博士は精一杯アピールしなければならない。
「画期的だな。しかしもっとアルテミスを有効に使うべきでは?」後から司令室にやって来た地球合衆国の議員達の一人が言った。

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