ホログラムで映し出された巨大な何かは、人を載せているとは思えない加速度で、もう一つの構造物から離れていく。
「無人なんじゃないか?」とチョプラ艦長。
「全長2キロの何かを、あんな速度で飛ばすんですか?なんの為に?」オペレーターは少し呆れたように言った。
「正体不明の物体が我々の基地から200万キロの空域にいます。大きさからして戦艦かと思われます。」オリオンが言った。
「戦艦・・・おかしいな・・要塞のステルス性は高めてあったんだが、バレてしまったようだ。多分地球合衆国だろうが・・新技術かな。」ハッデンは言った。
「探査機を向かわせましょうか?」とオリオン。
「いや・・この船で行こう。どの道、戦いになるんだしね。」ハッデンはこのことを望んでいた。だから準備してきたのだ。少し予定は早まったが地球合衆国と戦うことになるのは決めていたのだ。
「アルテミス。戦闘になると思う。いいかな?」とハッデン。
「嫌だって言ったら、辞めてくれるの?」とアルテミス。
「・・・嫌なのかい?」とハッデン。
「嫌だなんて・・ごめんなさい。全然構わないわ。」とアルテミス。彼女は望み通りに育ってくれた。戦うのなんて嫌、なんてことは言わない。むしろ人間を嫌っているようだ。力を持っているせいなのか。内心では能力の劣る人間を見下しているのかもしれない。
「艦長。急加速した2キロの物体ですが・・こちらに向かってきているようです。」とオペレーターが言った。

コメント