カイトはうずくまったまま頭を地面に叩きつけた。
「ううっ・・・いってええ・・・」仰向けになるカイト。痛みはかなり引いてきている。傷も目に見えて治っていく。
「・・・さらに回復力が増しているようですね。あれだけの熱と衝撃にさらされたというのに・・・・」
カイトの回復は進み、今ではあぐらをかいて座っていた。後ろに手をつき上を見上げている。キノコ雲の中で青空など見えないが・・・
「ヨシヒロ・・・聞こえるか?ヨシヒロと話はできないんすか?」カイトは天使たちに聞いた。
「・・・それは許されていない。お前たちが言うところの天国、極楽、何とでも言葉では言えばいいが、そこにいるものとの接触は許されていない。・・・」
「・・・俺もいつかは会えるんですよね?・・・」カイトが言った。
「・・・そうだ、いつかはな・・・」
「・・・すごいっすね・・・かなり回復した・・・さっきの痛みが嘘みてえ・・・」
「・・お前の力はさらに増大しているようだ・・素質だな・・我々も知らなかった・・」
「・・・でしょうね・・でも天使って言っても結構間抜けっすね・・・」痛みが引き怒りがやってきた。カイトはこの攻撃のことで怒っているのだ。
「・・・ヨシヒロのことは済まないと思っている・・悪魔は予想外に必死になっているようだ・・・必死で通信しようとしたのだがダメだった・・カイト・・・アメリカが水爆を落としたのだ。・・お前は助かったが・・ヨシヒロは・・・」
カイトは黙っていた。
「・・・俺は大丈夫だよ俺はね・・で、やり返していいんだろ?まさか止めたりしねえよな?・・」
「・・・止めたりはしない。悪魔に魅入られた指導者を、どうしようとお前の自由だ・・仕返しに行くのか?・・・」天使は聞いた。
「・・・俺たちを攻撃したやつらを殺しに行くよ・・・」カイトは言った。
「・・積極的に殺人を?・・」とミカエル
「・・・ダメっすか?・・」
「・・構わない。悪魔に魅入られた人間たちだ。我々は人類の存続にしか興味はない。」
「・・そおっすか・・・」カイトは内心激怒していた。もうどうでも良かった。
「・・・俺が人類を全滅させるって言ったどうするんすか?・・」
「・・・それは・・・困るな・・やめてほしいと言おう・・」
「・・なんだよそれ・・」カイトはむっとしたような、嘲笑したような笑いをした。
「・・・おちゃらけていませんね?・・どうしたんでしょう?・・・」ガブリエルは言った。天使には個々人の命を嘆く気持ちはないようだ。実際さっきの核攻撃で数10万人が死んだが
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