うやって?・・・」と悪魔。
「・・怪物だけが方法じゃないわ・・・カイトから離れたら・・・どうでしょうか?・・」リリスは言った。
「・・・というと?・・」
「・・・人間をそそのかしてカイト達を攻撃させればいいのでは?・・ずっと変身したままなら効き目はないかもしれないけどね・・・でも友達は人間でしょう?食料も家も必要じゃない?・・・」
「・・・人間か・・しかしヨシヒロには超能力がある・・・・でも、何故私を助けようとするのだ?・・・」疑う悪魔。
「・・・別に理由なんて・・同じ悪魔だからよ・・超能力といってもそこまで強力じゃないみたいじゃない?カイトはヨシヒロを攻撃から守ろうとしていたわ。ということは、ああいう爆発には耐えられないのよ」
「・・お前たちと私が??・同じ??・・」
悪魔はずっと一人だった。ほかの悪霊に助けを求めるなんて発想さえなかったのだ。雑魚などどうでもいい、そんな風に思っていた。
「・・・力を合わせればもっと大規模に人間をそそのかすことができるわ・・・・」
「・・・そうか・・・ヨシヒロ・・・か・・奴を殺せばカイトに精神的な傷を負わせることはできる・・・」と悪魔は言った。
天使たちはまだ知らない。悪魔は次にヨシヒロを標的としていることを。
「・・・やってみよう・・・」悪魔はそう思った。危機が訪れて初めて仲間も必要かと思ったのだ。
「・・・まずは探さなくては・・・操れる人間を・・・・」
それもそれは指導者でなければならない。
リリスと悪魔は操れる人間を求めて彷徨い始めた。どこかにいないだろうか?薄汚れた心を持つ人間は・・・しかしそんな人間はすぐ見つかった。湯沢首相だ。悪魔一人なら干渉できなかったろう。しかし今は協力者がいる。試す価値はあるだろう。
「・・・湯沢はいけそうだ・・・」
「・・・そうね・・・私にも感じ取れるわ。この男はどこか薄汚れた邪悪さがある・・」とリリス。
二人はカイトとヨシヒロを殺すことを囁きかけた。またもや繰り返し繰り返し飽きることなく。
「どうする?これから」カイトは日本へ向かって飛んでいる。廃墟に佇んでいても仕方ないのでさっさと帰途についている。
「とりあえずどこか山奥かな」とカイト。
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