でもなる」カイトは真剣な顔をしていった。
「やべえ・・・ラーメンのこと忘れてた・・・」伸びたカップラーメンのところにいくカイト。椅子に座りそのまま食べ始めた。
「美味しいの?それ?」ヨシヒロは不思議そうに言った。
「結構いけるよ」カイトはもそもそと食べている。それらを食べ終わると「眠いから寝るよ、起きたら遠いところにまた買い出しな」
「うん。分かった」ヨシヒロも疲れていた。カイトより少し起きていたが彼も眠りに落ちた。
警察ではカイトたちの行方を追っている。漆原も昨日から家に帰っていない。
「クレジットカードもキャッシュカードも使われません。今のところ」官邸にいる漆原は警察からの報告を聞いていた。
「テレビ放送の情報提供はどうですか?」と篠原。
「情報は大量に来ています。しかし今のところガセネタばかりです。」刑事らしき男が言った。
「まいったな・・・首相になんて言えば・・」TV電話を切ったあとため息をつきながら漆原は言った。
「そのまま言うしかないなんじゃないですか?」中村は篠原を補佐している女性だ。モノをはっきり言うタイプ。
「そのままって・・・怒るんだよな・・理不尽に」と篠原。
「おどおどしてるからですよ」中村は言った。
「おどおどって・・・そんなことはないですよ」
「そうですか?そう見えますけどね」彼女はそう言うと自分の仕事に戻った。ここは戦争やテロに対応するために作られている場所。日本の核武装に伴い設置されたのだ。
・・・いますぐ報告に行くべきか・・・どうだろう??もう少し待つべきか・・
漆原はこの期に及んでもそんなことを考えてしまう。昔からそうなのだ。変わっていない。
人工知能からの警報がなった。画面に警報表示がされる。
「有力な情報です。顔認証にヨシヒロが引っかかりました。軽井沢です。街頭に設置されている監視カメラで発見されました。」中村が言う。
照合率90%という文字とともに、自転車に乗っているヨシヒロがそこには映っていた。秘密にはされているが日本全国に配置された監視カメラのうち、かなりの数が人工知能につながっている。自動的に顔認証して危険人物が映れば警報が出るようになっているのだ。
「軽井沢・・のどこかは?」漆原が中村に聞いた。 「今調べています。」そう言うそばから、次々とカメラをリレーして、自転車で移動するヨシヒ
コメント