超人カイト2

小説

・・・まさかこの人・・核を使うつもりなのかな・?秘書官は内心思います。秘書官、漆原は慄然としました。そんなことをすればもっと被害が出るじゃないか・・・と。

「漆原君・・・核を使うことを危惧しているのかね?」と湯沢首相、秘書官の不安を読み取ったかのようです。

「核はまずいんじゃ・・・・」と秘書官。

「そんなことを言っている場合じゃない。このままでも国民は死んでゆく。攻撃しても、しなくても同じなら、あの怪物を倒せるかもしれない方法を試すしかない」と湯沢首相。彼はタカ派として知られている人です。

戦うのが好きなんじゃないのか?この人・・・。と漆原秘書官。怪物来い!やってやる!!みたいな感じを湯沢首相からは感じられるのです。・・・まさかね・・そんなこと・・・。

考えている間にも怪物は人々を殺してゆきます。

カイトは今22歳。最近筋トレにはまっていて、今はニートのような生活をしています。大学を中退してから働いていません。外に出るのはコンビニとジムくらいでしょうか。元々がっちりとした体格で、決して二枚目とは言えない顔。大学に入ったは良いものの、しょっぱなに激しい口論をして、そのまま行かなくなってしまったのです。

「全く、お前はウドの大木だよ!少しは働いたらどうなんだい!」母親からのいつもの嫌味です。まったく、が彼女の口癖。

「ちっ!」舌打ちをして彼は部屋に戻ります。イライラしながら腕立て伏せ。部屋の中はフィギュアとアニメのポスターで溢れかえっています。彼の家はちょっとした不動産が有り、その収入で何とかやって行けるのです。

「うるせえ、ばばあ!!」腕立てをしながらカイトは怒鳴りました。

「偵察していた天使からの連絡です。・・・干渉できる人間が見つかった模様です。」これは別の次元で観察しているガブリエルです。

「そうか・・」とミカエル。心なしか暗い感じの様子です。

「ミカエル様・・やっと見つけました。日本に住んでいる男性です。」偵察の天使が言います。

「どんな人間なのか?」カイトの情報が次々と送られてきます。

「あまり・・・ヒーローらしからぬタイプのような気がするが・・・」とミカエル。気が進まない様子です。


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