「よっ、オリオン元気そうじゃん。」こう言ったのはリクト。ニヤニヤしている。何がおかしいのだろう?
「ごきげんよう、リクト。あなたも元気そうですね。」アルテミスに抱きつかれながらも微動だにせず、顔だけリクトの方に向けてオリオンは言った。
「こんにちはタカシ。あなたもお元気そうで良かった。」とオリオン。
「ありがとオリオン。僕も会いたかった。」タカシは静かに言った。
彼らは特別な絆で結ばれているようだ。少なくともタカシはそう思っていた。
例え、どんなに笑顔で話せていたとしても、力を持たない人間達との関係を、タカシはどこか違うと思ってしまう。そして何より、力を持たない人間達もそう思っているのだ、そう感じているのだと。彼はその思いを払拭できない。
アルテミスは黒い炭酸飲料を飲んでいる。未だにあるのだ。不変の飲みもの。
部屋にある大きな窓からは、ずっと続く月面と星。本当に美しい、アルテミスは思った。大きなテーブルの向かいにはリクトとタカシ。
「座らないの?いつも座らないけど?」アルテミスは言った。オリオンは人間の様に疲れたりはしない。しかしアルテミスがそう言うなら、とオリオンはゆっくりと腰掛けた。
「私は疲れませんよ?それに執事は座らないものでは?」その言葉にアルテミスは驚いたように言った「あなたは友達よ。他の人より遥かに・・」
アルテミスもタカシ達も、決して人間に心を許してはいない。少しでも関係が悪くなれば、化物扱いされてしまうのだ、心の底でそう思っていた。


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