湯沢首相は密かに日本版秘密警察本部長と会っていた。カイト暗殺のためだ。日本が核武装する流れの中で密かに暗殺も請け負う組織ができた。Kgbなどと同じだ。と言うよりそれをモデルにしている。
「カイトを処理して欲しい。」と湯沢
「処理・・あのヒーローをですか?」
「ヒーローだなどと・・・愚かなことだ。やつはヒーローなどではない」と湯沢
「分かりました。もちろんご命令とあれば我々は実行いたしますが・・」
「実行してくれ。奴はいる場所がない。だから我々が住居を用意する。機を見て食事に仕込むんだ。やつには通常の攻撃は通じない。しかし人間の時なら毒が有効かもしれない」湯沢は気づいていない。生命の危機があればすぐにカイトは変身してしまうことを。
本部長はさすがに、カイト暗殺は賛成できなかった。そんなことをすれば、次にあらわれた怪物に、自分の娘だって危険にさらされるかもしれない。彼にも高校生になる娘がいるのだ。あんな怪物を野放しにしたくはないのだが・・・。そこはやはり宮仕え。上司に言われれば逆らうことはできない。彼らは心の深いところから従ってしまうのだ。
この計画を悪魔達が察知した。
「この男にも干渉しないと・・・」悪魔とリリスは、出来るとは思えなかったが、秘密警察の男にも囁きかけた。しかしうまくいかない。やはりこの男には干渉できないようだ。
「・・どうします?・・・」
「・・・ほっておけ・・・それより・・アメリカやロシア他の首脳たちに囁きかけるのだ。」しかし、他の首脳たちも干渉できなかった。それは許されていないのだ。
カイトは首相官邸に降り、変身を解いた。ゆっくりと近づいてくる政府の職員。
「おかえりなさい。カイトさん。早速ですが首相がお会いになりたいとのことです。こちらにどうぞ」
カイトの他にも数人がなんとなくカイトを囲んで歩き始めた。
「あなたの部屋の用意があります。食事も。お疲れでしょうから首相にお会い頂いた後、すぐ部屋にご案内します」
「ありがとうございます。まあ、そんなに疲れてはいないんですが・・」とカイト
暗殺はすぐには実行されなかった。首相に会ったあと、何かと理由をつけて筑波にある研究所のようなところにカイトは車で移送されたのだ。そして部屋に案内されたカイト。ベッドの上に寝転がる。かなり広い部屋だ。豪華ではないがトイレもバスルームもあり、広めのビジネスホテルのようだ。
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