というのも大阪と京都がほぼ全滅になったので、どのチャンネルもそのことで大騒ぎだ。
「・・・俺たちのこともやってるな・・・」とカイト
「・・・そりゃそうでしょ・・・」二人は言葉を使わずに会話している。
廃墟になった場所からのレポートが一旦終わると、黙祷が捧げられ、司会者とコメンテーターが話し始めている。そこにニュース速報がはいった。
湯沢首相の緊急会見があるとのことだ。画面が首相に切り替わった。内容はカイトが人類のために戦ってくれていることの感謝だった。そして是非連絡が欲しい。あるいは直接官邸などに来てくれるようにとの内容だった。
「俺のこと良く言ってるじゃん。戻ってもよくね?」
カイト達は言葉を使わない方法で会話している。
「だねえ・・感謝されてるよカイト・・・でも・・あの首相が?」ヨシヒロは何故かあの首相は好きではない。なにか胡散臭いのだ。二人はしばらくその家の上空でテレビを透視した。
山に戻る途中で
「・・・これなら戻れるな・・・」呑気なカイトは楽観視していた。
「・・・僕もなにか食べたいしな・・・じゃあ・・もどる?あ、でも僕は隠れなくてもいいんじゃないかな?バレてないよね?そうだよ!何だ!帰れるよ。別荘に。」
「・・・そうだよ。お前は帰れるよ。警官がいるかもしんねえけど。・・・」
「・・・いるかな・・質問攻かな・・・うわ・・めんどいなー・・・どうしていなくなったのか?とか?・・・」とヨシヒロ
「・・・そうじゃね?・・・」
めんどい、と言っていたが二人は戻ることにした。カイトはヨシヒロを手のひらに載せ軽井沢の別荘に向かった。
飛びながら非言語会話をする二人。
「・・・どう嘘つこう??・・・」
「・・・めんどくさいから逃げた・・とかダメ??・・・」と、カイト
「・・・めんどくさいはちょっと・・。・怖いから・・にしようかなでも、疑われるよね・・・」
「・・・すげえ追求されそう・・・」
「・・・そういうこと言わないでよ・・・何かされたら脳の血管切っちゃお!・・」ヨシヒロは言った
「・・うわ・お前それ・・・」カイトは瞬間引いた。
「・・一応冗談だよ・・」ヨシヒロはそれを感じ、冗談にしたが、彼は躊躇などしないだろう。
本人もそのことを感じていた。
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