「・・・そうだな・・できないだけだろう・・・そうだ・・」悪魔はすぐに怪物にできそうな人間を探した。それはすぐに見つかった。ロシアの大統領 イワンだ。
彼は見事に悪魔と同調していた。
「・・・うっすらと分かってはいたのだ。・・誘惑している時から。しかし怪物に変身させられる力が手に入るとは思っていなかった。・・・しかしその力が手に入る・・・」
悪魔はほかの悪霊たちに招集をかけた。
「・・・天使たちが作ったカイトが強力なのは皆も知っているとおりだ。私はもう一度怪物をつくりカイトを滅ぼそうと思う。みなの力を貸してはくれないだろうか?・・・」
「・・・あなたがそうおっしゃるなら・・我々も天使は憎い・・・力をお貸しします。・・」
「・・・素晴らしい・・ほぼ全員が力を貸してくれるとは。・・・」悪魔は残りの力を、他の悪霊たちもイワンを怪物に変身させるべく力を注いだ。すると異変が起きた。
「・・・!えーー!?・何なのーー・・」リリスが叫んだ。力の注入が制御できない。力が無理やり注がれてゆく。
「・・・何!?何なの!・・」力はどんどん怪物に奪い取られてゆく。このままでは消滅してしまう。最小限の力は残しておかなければならないのに。それは他の悪霊も同じだった。
元々持っている力が少ないものから消滅してゆく。
「・・・消えてしまう!!・・・」
「・・・助けて!!・・・」虚しく叫びそして消えてゆく悪霊たち。
「・・・しまった!!・・・」悪魔は気づいた。一定のラインを超えて力を注ぎ込むと、後は無理やりにでも吸い込まれてしまうのだ。これが複数人で怪物を製造する時の危険だった。基本的に一人でしなければならないことだったのだ。しかしもう遅い。
「・・・助けて!!・・・」リリスは悪魔に叫んだ。悪魔もみるみる力を奪われてゆく。
「・・・そんな・・」
その時、執務室のイワンは叫び声を上げ、光とともに爆発した。建物を破壊し現れた怪物。
悪魔のいる空間。呆然としている数人の悪霊たち。残ったのは力を貸さなかった一人と悪魔とリリス。三人だけだった。
「・・・なんてこと・・・みんな消えてしまった・・・」リリスがつぶやく。
「・・・こんな危険があったなんて・・・・」力が足りなくて、できないだけだと思っていた悪魔たち。しかし助かった安堵がやってきた。
「・・・怪物は?・・・」現れた怪物をみて悪魔たちは黙った。「・・・なんだ?これは・・・」怪物には手も足もない。その姿は強いて言えば、ゴーヤーの
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