カイトはそのまま真っ直ぐにシェルターに向かっている。天使たちとも話さない。
「・・・激怒しているようですね・・・カイトは・・・」とガブリエル
「・・・それはそうだろう・・どこまで攻撃するかによるが・・もし彼が怪物のようにただ人類を滅ばすだけの存在になった場合厄介だな。あれほどの逸材がほかにいるだろうか?・・」
「・・・彼を倒すことを考えているのですか?・・」ガブリエルは言った
「・・それは無理だろうな。しかも自由意思を残している。怒りに任せて攻撃しても我々には止められない・・・」
カイトはシェルターに向かっている。指導者たちがいるシェルターまで後、数百キロしかない。それでも真っ直ぐに向かってくる。
「これは・・・奴はここの場所を知っています・・・」
「そんな・・・」彼らは避難しなかった。場所を知らないで欲しいという考えにすがってしまったのだ。もはや間に合わない。
衝撃波によって轟音を響かせながら突進するカイト。上空2キロ程、大気中をあの速度で飛んでいるためだ。
そしてシェルター上空へ向かって急激に減速した。ほぼ真上で止まると、地面を指差した。まばゆい光。最大級の出力だ。なんの躊躇もない。
「・・・大気圏内であの速度を出すとは・・・よほど怒っているのでしょうね・・・」ガブリエルの呟きにミカエルは答えなかった。
カイトの光線は地面で大爆発を起こし、地面を突き抜けシェルターに達した。中にいた人間も瞬時に爆発に飲み込まれた。立ち上る巨大なキノコ雲。
「・・・皮肉なことですね・・カイト自身の怒りがさらに力に変換されています・・どの怪物に使ったより強力な光線です。・・・」
「・・・少し黙ってくれないか?・・・お前は私の失敗を喜んでいるのか?・・・」ミカエルはむっとしていた。
「・・・そんな・・・そんなことは・・ありませんよ・・」
「・・そうか・・・すまない・・」ミカエルはかなり不安らしい・・自分が作ったものが悪魔の怪物に似たことをし始めている。
「・・・ミサイルサイトのある場所は、教えるのをやめましょうか?・・」「・・・いや、・・・やめよう・・・そんなことをすればもっとに悪魔的になるかもしれない・・
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