ついに暗殺実行の時が来た。夕食がカイトの元に運ばれ、その中には無味無臭の毒物が仕込まれている。
「・・・ダメ元だ・・・とにかく毒を・・・」悪魔はすがるような思いだ。
毒の入った食事をするカイト。無味無臭のため今のところ何もない。食事を終わり、寝転んでテレビを見ている。しかしだんだん苦しくなってきた。
「なんだ!?苦しい・・・」立とうとしたが体が動かない。
「やべえ・・毒か・・?これ・・・」。毒によって意識が薄れてゆく。しかしその先にあるのは眠りではなく死なのだ。
・・・呼吸ができない・・・
次の瞬間カイトは変身した。建物は爆発し、カイトのは瓦礫の中から現れた。
「変身しちゃったなー。でも楽になった。」カイトは心配した。建物の中に人が居ると思ったからだ。しかし、遺体や怪我人が見当たらない。爆発を考慮しカイトのいる建物には人はいなかった。それぞれに理由をつけられて従業員全てが他の場所に出かけていたのだ。
「・・・人間がお前を殺そうとするとは・・・・」天使はまた妨害されていたのだ。
「・・また妨害されてたのかよ。まさかワザと?教えろっての・・・」多少カイトは苛立っていた。
・・ほんとに天使って信用していいのか?・・そう思うのも無理はなかった。天使達はあまりカイトことを本気でサポートしていない。
「・・・すまない・・油断していたのだ・・・・」
「・・・ミカエル様・・・あまりそういう事は言わない方が・・・」ガブリエルはたしなめた。
「・・そ、そうだな・・・」
「・・・ヨシヒロ・・ヨシヒロ・・・」天使はカイトとヨシヒロの通信を中継した。まだこんな距離は二人の力では難しいのだ。
「・・・我々が仲介しなければこんな遠距離の通信はできないからな・・」ミカエルがそう言うと、ヨシヒロの応答が聞こえた。
「・・・カイト?・・あ、通信できるね・・・」
「・・・・ヨシヒロ・・・・・」カイトが疲れたように言った。
「・・・力が発達しているようですね。後もう少しで中継なしで・・・通信できそうです」とガブリエル。
「・・お前んとこ行っていい?俺殺されかけたよ。・・」
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