「首相のところにはいかないの?首相のところから行ったんだよね?あれ?いいの戻らなくて?」怪訝なヨシヒロ。
「うん。行かねえ。もうめんどくせえよ。」
「まあ・・それでもいいけど・・・もし行くことがあっても、僕の力のことは伏せておいてよ」
「何で?」
「何でって・・僕は驚異だよ?」
「?」カイトは本気で分かっていないようだ。
「僕は内部から人を殺せるんだよ?指一本動かさず。もしこの力を知られたら、怖がられると思わない?もしカイトがそう言う人と関わる時、怖いと思うでしょう?」
「ああ・・まあ・・・他の奴ならな。」
「もちろんカイトにそんなことはしないけどさ・・他の人はそうは思わないんだよ。・・」
「そっか!そうだよな・・・じゃあ俺一人ってことにしとこう・・でもさ、監視衛星から見られてねえかな」
「そこなんだよ・・・銀色の球体って目立つかなあ・・・大丈夫だとは思うんだけど」
「先ほどの戦いの映像です。」戦いは衛星から撮られていた。しかしヨシヒロがいたことは全くわからない。ただカイトが手のひらに銀色の球体らしき物を乗せているような格好から、それがなくなったような格好になった動作が映っていた。
「ここまで何かを手のひらに載せているような仕草で・・そしてここから手のひらが普通にもどっている。この鏡の様なものはなんでしょうか?なにかを載せていたのか?」画像を見ながら湯沢首相は指差している。
「分かりません。映像にはっきりとは写っていないので・・これは拡大した映像です」荒い拡大映像が画面に写った。しかし銀の球体らしきもの、としか分からない。
「直接本人に聞いてみては?」中村が言った。
「もちろんそうする。しかしこんな力を持つもの放っておいていいものか・・・我々に歯向かってきたらどうするんだ。」湯沢首相はカイトを信用していない。
「大丈夫なんじゃないですか?ここまで戦ってくれてるんですよ?」漆原が言う。
「君は保証できるのかね!」湯沢首相はまたそのセリフを口にした。漆原は少し驚きながら
「いえ・・保証はできませんが・・・しかし・・」
「君が決めることじゃない。私は一億二千万人の命を預かっているんだ!」
湯沢首相はカイトを殺す気だった。しかし武器は役に立たない
・・・そういう時は・・人間の時に毒を飲ませたらどうなるのだろう??・・湯沢はそう考えた。
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