天使の翼 悪魔の影59

・・・へんだな・・・

「用があるって聞いたんすけど・・」とカイト

「ご同行をお願いします」走って漆原が官邸から出てきて言った。大声で怒鳴っている。

「どこに行くんですか?」とカイト

「茨城の筑波です!」

「研究所・・みたいなところですか?まさか実験とかするんじゃないですよね?」

「実験?ああ、血液検査くらいはさせてください。それより変身をといてもらえますか?話しづらい!」

「分かりました。」そう言うとカイトは光った。光が小さくなり人の形、カイトが現れた。

来ていたスウェットのままだ。

「すんません。こんな格好で。」カイトは言った。

「全く構いませんよ。」

・・・今度こそ勝たなくては・・・

悪魔は人間二人を使おうとした。しかし力はそう多く残ってはいない。最後に近い。失敗すれば終わりだ。一人にしておくべきか・・・それなら失敗してももう一体できるかもしれない。

しかし・・・悪魔は覚悟を決めた。標的となる人間二人を、一つの怪物に変身させた。光が収まると、今までより小型のつるんとした感じの人形の怪物が現れた。だだし手が四本ある。そして目のような黒い点が顔に四つ。口も鼻もない、体は濃い青色。

・・・どうだした・・・動け??・・・何故か怪物は無反応だ。しかし次の瞬間とんでもないスピートで飛び上がった。そのまま西の方へ飛んでゆく。

地上に光線を発射しながら。次々と焼かれてゆく地面。何もなかった丸い顔にパックリと口のような裂け目が現れ、そこからの光線で市街地も焼きながら飛んでゆく怪物。

「・・・カイト・・・また怪物が現れた・・・」とミカエル。

「・・・ええ、今俺、話ししてるんだけどなあ・・」カイトは不服そうだ。

「・・・今度のはちょっと雰囲気が違う・・・」

「・・・違うって??・・」

「・・・なんとなくだが凶暴そうだ・・・」

「・・えっ凶暴??・・・」引くカイト。

「・・・ミカエル様!!・・・」ガブリエルがたしなめた。

「・・あ・・いや、早く行ってくれないかな・・被害がもう出ているのだ・・・」 怪物はまっすぐ飛んではいない。市街地を狙っているようだ。仙台上空へつくと光線が何回

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