「・・・いや・・・だから・・・何といっていいのか・・・例えば・・もったいない、や改善、という言葉が外国で広がっているだろう?彼らは強制されているのか?」とミカエルは言った。
「・・・あ、そうじゃないね・・強制されてない。」とカイト。
「・・・その流れのことだ。それを言っている。・・・」とミカエルは言った。
「・・・へええ・・・そんな流れが来るのかな?・・」カイトはこういう話には疎い。宗教、と聞いただけで、俺そういうの分かんねえから、と返すのがかっこいいと思っている。
「・・もう始まっているんだよ・・・我々の干渉もその一環なのだ・・・こんなことは今まで許されていなかったのだから。」とミカエル。
エルサレムの上空でカイトは新しい啓示?を受けた。
「・・・でも最初は、何であんなにもったいぶってたんすか?」カイトはしつこい。
「・・まさに天使の役割の通りのことをしたからだ・・・全能者の言葉をお前に伝えたのだよ・・・」ミカエルは言った。
「・・!何それ?・・・」
「・・直接伝えてもお前たち人間には理解できない。だから我々が仲介する。全能者の意識などお前たち人間には想像さえできないだろう?」とミカエルは言った。
「・・・そりゃ・・そうだけど・・・」とカイト。
「・・・・で、もったいぶって何かが変わったのかな?・・・」カイトには今のところ何の実感もない。
「・・・新たな力が与えられたはずだ・・・」ミカエルは言った。
「・・・はずだ?・・・前みたいなことあるわけ?・・・」カイトは初めの怪獣のとき、聞いていなかったことがあって、痛い目にあったことを言っているのだ。
「・・・我々にも全能者の考えは分からない、所詮有限のものだからだ・・・」ミカエルは少し誤魔化していった。
悪魔は歯ぎしりしていた。歯があればだが、そんな感じの意識ということだ。彼のすることは今のところ全て失敗している。悔しくてたまらない。
・・・私は神に嫌われているのだろうか?・・・
不思議に思えるだろうが、悪魔は自分が悪いことをしているとは思っていない。
ヨシヒロはテレビを見ていた。爆発したカイトの家の前でレポーターが中継している。
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