日本にばかり怪物が出現するのにはわけがあった。創造主からこの世界に干渉することが許されているのは、この島国の土地の上に限られているからだ。その理由は天使たちも知らない。ただ創造主のみが知っている。
「カイト・・やばいよ・・・」ジョナサンでスマホをカイトに見せるヨシヒロ。
「ほんとに俺が写ってんの?って、俺じゃん!」そこには相葉が撮った動画が映っていた。
「変身の瞬間じゃないけどさーでも、なんての・・・着陸したカイト、で、出てくるカイト。とぼければ、とぼけられるから考えておいたら?」とヨシヒロ。
「とぼけるって?」カイトは言った。
「だからさー自分も怪物が降りてきてびっくりした。とかさ」ヨシヒロは言った。
「でも俺全然びっくりしてるように見えねえよ?」とカイト。
「いいんだよ。ドラマじゃないんだから。こけながら出てくる実際の人なんかいないよ?」ヨシヒロは言った。
「まあ・・そうだけど・・走ってさえいない」カイトは言った。
「・・・んー・・いや・・大丈夫・・きっと。多分。吃驚したからって皆走るわけじゃない」とヨシヒロ。
「でもまだ俺んとこ誰も来てねえし、顔だけじゃ分かんねんじゃねえの?それにちょっと遠いよ。距離が」カイトは言った。
確かにその場所は、かなりな距離があり、ヨシヒロとか親しくしてる人間しか、わからないかもしれなかった。何よりカイトはひきこもり気味なので、あまり外へ出ない。
数日後・・・悪魔の囁きはついに効き始めた。熱に浮かされたようになった岡田は、家にあった包丁をバックに入れ家を出た。あるのは苛立ちだ。
・・ちくしょう・・・そればかりが彼の頭の中を回転していた。永遠のループ状態だ。
・・・やっと誘惑が効いてきたな・・この状態になったか・・・と悪魔。
岡田は車に乗り、カイトの家へ行くはずだった。悪魔は一生懸命場所を送っていた。しかし岡田はそちらに向かっていなかった。
・・・どうした?・・・カイトの家は・・・悪魔が言いかけた時、岡田はそのまま人に突っ込んだのだ。
・・・あ、違う・・・違うぞ!・・・悪魔はまた失敗したようだ。いつもこうだ。狙ったところにはいかない。
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