れるのだ。二人は辺りが暗くなったのでジョナサンを出た。
「なるべく広くて暗くて人がいないところがいいな」カイトは言った。
「・・・山の上の方はどう?あそこなら夜は誰もいない」とヨシヒロ。
「あーそこでもいいけど・・遠くねえ?」とカイト。
「じゃあ、畑は?国道からちょっとはいって今は何にも育ててない、だだっ広い所があるじゃない?」ヨシヒロは言った。
「そこいいね。そこにしよう」ヨシヒロは国道にでて直進した。畑に入る道は何となくわかる。入ったことはないけれど。
舗装されていない道に入り進む。ライトは自動的にハイビームになっていた。
「すごいね。暗い。街灯もないなんて。ちょっと怖いな。ゆっくり進むよ」とヨシヒロ。
少し離れて国道が見える。そこからのわずかな光でかろうじて真っ暗闇というわけではない。
「いいか?ちょっと離れてろよ」カイトは言った。
「わかった」ヨシヒロは数メートル離れた。
「んーもっとだな。いいや俺が離れる」そう言うとカイトは20mほど離れてから変身した。まばゆく光るカイトそして、巨人が現れた。
「やばいよ。光っちゃってバレちゃうじゃん」ヨシヒロは落ち着いている。
「そうだな忘れてた。国道から見えたか?」カイトは国道からやってくる車がないかしばらくそちらのほうを見ていた。道沿い位に止まった車もやってくる車もない。一瞬のことだ。気づいた者はいないらしい。
「かなり大きいんだね!」とヨシヒロ。
「だろう?」カイトは言った。
「はっきり見えないけど、あんまりかっこよくない感じがする」ヨシヒロは言った。
「あ・・まあそうだなあ。それは俺も思うよ。飛んでみるか?」カイトはそう言ったが、もう気にも留めていないようだ。
「飛ぶ?ううん、ちょっと怖いな」いきなり言われてもヨシヒロは少し怖がった。
しかしカイトはヨシヒロを手のひらに載せようとした。
「ちょっと待ってよ」とヨシヒロ。
「どうした?乗れよ」カイトはヨシヒロの気持ちなどどこ吹く風だ。
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