「現在サンダルフォンの死体を回収中です。遺体を詳しく調べれば我々の対応策も出てくるでしょう。」と湯沢首相。
「しかし・・・小型とは言え核兵器を使うとは・・・思い切りましたね。」とエリザベスは言った。
「もし使わなくても、あの辺りにいた人々は死んでいたでしょう。」湯沢首相は事も無げに言った。
「・・・私もそう思いますが・・私にそれができるかどうか・・・」一応そう答えたエリザベス。しかし彼女もあっさりと核を使う女なのだ。
「エリザベス、この驚異には迅速な対応が必要です。躊躇すればもっと被害が出るでしょう。」と湯沢。
エリザベスは慄然とした。この男は何かにとりつかれてでもいるのだろうか?
確かに名前で呼び合うようになるほどの信頼関係は構築した。日本人には珍しく決断がきっぱりとしている。しかし、今アメリカの指導者は日本の指導者への信頼を失いつつあった。直感によって。彼女はこの男を何故か気持ち悪いと感じたのだ。
怪物の肉片が運ばれてきている。あれほどの強度を誇ったのに今はただの柔らかい肉片だ。解剖用のメスで容易に切ることができる。とりあえす招集された医者や科学者。防護服に身を固め怪物の肉片を取り囲んでいる。
「死んでしまうと、あの強度の強さは消えてしまうということか・・」リーダー格と思われる。50代の男が言った。
「どういうことだろう?ミサイルも、核さえ効かなかったのに」
「生きているあいだは何か非物質的なもので守られていたのでしょうか?」
「多分そうなんだろう・・・しかしこのまま調べても何も収穫はないかもしれないな。」
血液やdnaが調べられているが、地球の生物がごちゃまぜになっているというだけで、生物であることに変わりはなかった。
インクブス
「・・・負けてしまったか・・なんということだ・・・・・次はもっと強力な怪物を作らなくては・・・・」(彷徨う者)インクブスは言った。カイトとヨシヒロは2時間程ジョナサンにいた。二人は仲がいい。四、五時間は話していら
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