カテゴリー: 小説

  • 小説 アルテミス 1

    小説 アルテミス 1

    ツィオルコフスキー月面基地にて

    月の女神・・・その矢に疫病を載せて人を殺す。

    「この船は月へ向かってるのよね?」とアルテミスは言った。

    「そうよ。知ってるじゃない?気になることでもあるの?」彼女たちの子守役(監視役?)のミンチン博士は言った。彼女はアルテミスを造った研究のリーダー。

    「いいえ。何となく、不思議な感じがしただけよ。だって私の名前って月の女神の名前でしょう?そこに行くのね」アルテミスは言った。

    「綺麗な名前だよね。アルテミスって・・」その様子を見ていたタカシはうっとりするように言った。彼はアルテミスのことが少し、好きみたいだ。「そう?ありがとう。実はね、私も気に入っているのよ。」とアルテミス。

    「今日はアルテミス達が月に到着する日ですね。」オリオンの声は心なしか嬉しそうだ。

    「君たちは仲がいいね。ああいう力を持っている人間は、同じ人間よりもコンピュータが好きなのかな?」若い科学者は言った。

    彼に悪気などはない。しかし少しだけだが、力を持つ子供達に対する侮りのようなものをオリオンは感じ取った。

    「久しぶりー。オリオン。寂しかったわー」オリオンに駆け寄るアルテミス。

    本体のコンピュータは大きすぎて人のサイズには収まらない。だからここにいるのはオリオンの端末のロボット。

  • Artemis5

    Their filthy hideout. Their parents were upper-middle class, at least to some extent. But Joshua and his gang, already guilty of multiple petty crimes, had been abandoned by them.

    “What the hell is taking them so long?” Joshua muttered.
    “Probably messing around somewhere. Maybe they forgot about us,” Yamada replied.

    Just then, the door was suddenly kicked open.

    “Show me your hands. Joshua Bar Yosef. David Yamada. You are under arrest.”

    The robot’s face was equipped with a high-powered laser, and it was clear that it had them in its sights.

    In this part of town, ignoring a first warning meant instant death. Human Rights Ignore Mode—that’s what Joshua and his gang jokingly called it.

    Joshua, feigning indifference, stood up slowly as if to say, “We’re not scared.”


    At the police station, the two were being interrogated on suspicion of aiding a terrorist.

    “Scum like you helping terrorists is exactly why they’re still running around,” a man—presumably a detective—said, shoving a photo in front of them. “We already know you helped this guy escape.”

    But Joshua had never seen the man in the picture before.

    “I don’t know him.”

    “Don’t lie to me. We already have everything on you.” The detective spoke irritably, clearly a short-tempered man. He was barely holding back his rage.

    Grabbing Joshua by the collar, he growled, “Hurry up and confess, or things will get a lot worse for you.”

    This was a man who had no qualms about using violence. Someone like Joshua had no chance of calling a lawyer.

    Since the First Interplanetary War, the slums had become a place where the prevailing attitude was that people who loitered there didn’t deserve human rights.

    Joshua knew that unless he confessed, he was in for a severe beating.


    彼らの汚い溜まり場。親は一応中産階級のちょっと上くらい。でも既に軽犯罪を幾つも犯しているヨシュア達は親に見放されている

    「アイツら、遅えなあ。何してるんだ?」とヨシュア。

    「どっかで遊んでんじゃねえの?俺らのこと忘れてるんじゃねえ?」ヤマダは言った。

    そうしていると、いきなりドアが蹴破られた。「両手を見せろ。ヨシュア・バル・ヨセフ。デビッド・ヤマダ。お前たちを逮捕する 」そのロボットの顔には高出力レーザーが付いていた。それが狙っているのは明らかだ。

    この界隈で一回目の警告を無視すれば、すぐ殺される。人権無視モードだ(これはヨシュアたちがふざけてつけたモード名)

    ダルそうに、俺らは怖くなんかねえ、と言わんばかりの態度でヨシュアは、ゆっくりと立ち上がった。

    警察署内で、二人はテロリストを助けた疑いで取り調べを受けていた。

    「お前らのようなクズがテロリストを助けるから、奴らがのさばるんだよ」刑事とみられる男はテロリストの画像を見せながら言った「こいつの逃亡を手伝ったのは分かってるんだ。」

    しかし、写真の男はヨシュアには見覚えのない男だ「俺、知らねえよ。こいつ」

    「嘘をつくな。全部バレてんだよ」苛々した言い方で刑事は言った。短気な男らしい、内心では怒り狂っている。

    黙っているヨシュアの襟首をつかみ「さっさと認めちまえ。でないと、もっとひどい目にあうぞ」この男は暴力も辞さない男なのだ。ヨシュアのような者は弁護士など呼べない。第1次惑星間戦争以来、スラム街

    に、たむろっているような連中には人権など認めない、といった空気が優勢になってしまっている。ヨシュアも罪を認めない限りかなり殴られるだろう。

  • 天使の翼 悪魔の影92

    天使の翼 悪魔の影92

    「・・・いいのか?カイト。ヨシヒロと同じ世界に行けなくても?・・」カイトは起き上がった。

    「・・は?なんつった??・・」カイトはマジギレに近い。

    「・・ヨシヒロに会えなくても良いのかと言ったが?・・」天使らしからぬ脅しだ。

    「・・すげえムカつく・・・なんすかあんた?・・・」カイトはいった。

    「・・・私はお前をヨシヒロとは違う世界へ送ることができる。二度と会えない世界へな。どうする?従うか?・・」カイトは黙った。激怒しているのだ。

    「・・・なんなんだよ・・・」しかしカイトはふと思った。

    「・・ほんとすか?それ?・・結構あんたら無能っすよね?・・そんな権限なさそうだぜ?・・神様ってこの会話聴いてるんだよな?・・・天使が人間に嘘をついて脅して。もしそんなことをしたらあんたらこそ地獄行きじゃねえの?・・・」ミカエルは黙った。図星なのだ。天使にその権限はない。第一、生身の人間に干渉することだって限られている。そのために苦労しているのだ。

    ガブリエルは言った「・・・見抜かれましたね。どうするんです?怒りに任せて、なれない脅しなどかけるから・・・・」

    「・・・お前は・・うるさい・・・ほんとに嫌な奴だな・・・ほんとに見方か?」ミカエルは初めての脅しをかけて失敗した。そんなことをせず頼むしか選択肢はないのに。

    「・・・悪かった。私も混乱してしまって・・そうだな、頼むしかないのだ。行ってくれないか?もちろんお前の精神状態がひどいのは知っている。しかし我々はこれ以上お前たちの次元に干渉はできないのだ。・・・」ミカエルは素直に頼んだ。

    どのみち他の道はない。もはや天使も意地になっていた。本来は人類を守り導くのが役目だし、その名目でカイトに能力も与えた。しかし今はあの憎たらしい彷徨うものに負けるなど、考えただけでも嫌だった。

    カイトは黙っていた。実は気持ちも落ち着いてきていた。カイトのいいところでもある。意外な責任感とおかしな考え。そして自分だけにこの能力があることを内心かなり喜んでいる。人は分からないものだ。結構痛い目にあっているはずなのだが。

    「・・・行きますよ。・・・ここまで戦ったし、そういえば・・俺っていつまで変身し続けられるんすか?・・・なるべく長く宇宙に居続けたいんで・・・」今のカイトは、地球に居づらい。

    だから変身できる時間のことが気になったのだ。「・・・そうだな・・・最初からは随分と伸びたと思うが・・・多分だが、一ヶ月くらいは連続で変身し続けられると思う・・しかしギリギリまで変身を続けると、力を貯めるのに一週間程かかってしまうだろう・・だから限界まで変身を続けるのは勧められない。変身できない時には、銃でもお前は死んでしまう。要は普通の人間と同じということだ。こまめに変身をといて

  • 天使の翼 悪魔の影91

    天使の翼 悪魔の影91

    ようだった。巨大な白いゴーヤー。

    「・・・これは・・ゴーヤー・・・・」リリスが言った。

    「・・こんな?犠牲を払ってこんな??・・・。」そして叫び声も何も発しない。破壊された建物の上に浮かんでいる。

    「・・・何も言わない??・・・」怪獣と通信を試みているが何も応答がない。瓦礫の上に、縦に置いたかのようなゴーヤーが浮かんでいる。するとゴーヤーの表面に、横に光のスジが6本現れた。その光に沿って輪切りになり、隙間ができた。

    隙間がぼおっと光ったかと思うとそこから光の輪が発射された。高い建物に当たると、輪切りにしながら広がってゆく。安定した建物は崩れずそのまま残っている。ただ真っ赤になったところからは、炎が上がっているものもある。鉄骨でできた塔のような建物は、先端部分がしばらく安定を保っていたが、じきに傾き倒れた。

    「・・・動いた・・・」悪魔はつぶやいた。すると輪切りはそのまま、それぞれに飛び去った。断面はぼうっとした光を出している。七色の光は揺らめいているようだ。そこから柔らかな光が地上に降り注いだ。すると建物も道路も、人もチリになって崩れていった。

    「・・・すごい能力なのではないのか?・・・」

    「・・・みたいですね・・・かつてない破壊の仕方です。カイトにも有効でしょうか??・・」

    「・・・我々の願いを具現化したかのようだ・・・」

    世界各地にゴーヤーの輪切りは飛んでゆく。下に柔らかな光をあて全てをチリに変えながら。

    月でカイトは寝転んでいた。そこへ天使達の通信が入った。

    「・・・なんすか??・・・」

    「・・・あ・・カイト・・また怪物が現れたんだが・・・」手もみをするかのようなミカエル。

    「・・・そおっすか・」

    「・・・行かないのか??・・・」とミカエル

    「・・なんで??・・・」カイトはかなり不機嫌だ。

    「・・・なんで?何故かは知っているだろう?・・説明させたいのか?・・」

    「・・・別に・・ほっときゃ良くないですか?別に俺は生きていけるし・・・」

    「・・・お前それは身勝手すぎるぞ・」

    「・・・なんで?ひでーことしたのは人間っすよ?まあ俺も人間だけど・・」

    「・・・攻撃は一部の邪悪な者たちだけだ・・大部分はまあまあ善良なのだ。日和見なだけで・・・」

    「・・それは、そおっすけど・・」カイトも一部の者たちがしたことはわかっていた。しかし意識では人間、ひいては人類への憎しみ、という形になってしまっている。

    「・・・なんかなあ・・もう嫌なんすよ。何もかも・・」

  • 天使の翼 悪魔の影86

    カイトはそのまま真っ直ぐにシェルターに向かっている。天使たちとも話さない。

    「・・・激怒しているようですね・・・カイトは・・・」とガブリエル

    「・・・それはそうだろう・・どこまで攻撃するかによるが・・もし彼が怪物のようにただ人類を滅ばすだけの存在になった場合厄介だな。あれほどの逸材がほかにいるだろうか?・・」

    「・・・彼を倒すことを考えているのですか?・・」ガブリエルは言った

    「・・それは無理だろうな。しかも自由意思を残している。怒りに任せて攻撃しても我々には止められない・・・」

    カイトはシェルターに向かっている。指導者たちがいるシェルターまで後、数百キロしかない。それでも真っ直ぐに向かってくる。

    「これは・・・奴はここの場所を知っています・・・」

    「そんな・・・」彼らは避難しなかった。場所を知らないで欲しいという考えにすがってしまったのだ。もはや間に合わない。

    衝撃波によって轟音を響かせながら突進するカイト。上空2キロ程、大気中をあの速度で飛んでいるためだ。

    そしてシェルター上空へ向かって急激に減速した。ほぼ真上で止まると、地面を指差した。まばゆい光。最大級の出力だ。なんの躊躇もない。

    「・・・大気圏内であの速度を出すとは・・・よほど怒っているのでしょうね・・・」ガブリエルの呟きにミカエルは答えなかった。

    カイトの光線は地面で大爆発を起こし、地面を突き抜けシェルターに達した。中にいた人間も瞬時に爆発に飲み込まれた。立ち上る巨大なキノコ雲。

    「・・・皮肉なことですね・・カイト自身の怒りがさらに力に変換されています・・どの怪物に使ったより強力な光線です。・・・」

    「・・・少し黙ってくれないか?・・・お前は私の失敗を喜んでいるのか?・・・」ミカエルはむっとしていた。

    「・・・そんな・・・そんなことは・・ありませんよ・・」

    「・・そうか・・・すまない・・」ミカエルはかなり不安らしい・・自分が作ったものが悪魔の怪物に似たことをし始めている。

    「・・・ミサイルサイトのある場所は、教えるのをやめましょうか?・・」「・・・いや、・・・やめよう・・・そんなことをすればもっとに悪魔的になるかもしれない・・


  • 天使の翼 悪魔の影85

    そのことについては何も触れていない。

    カイトはカモフラージュして飛び立った。アメリカに向かっているのだ。もう彼にはどうでも良かった。彼らが悪魔に魅入られていたとしても、怒りは収まらなかった。

    「・・・今アメリカの指導者ってのはどこにいるんだ?・・・ワシントン?じゃねえだろ?

    壊滅状態だろうしな・・」

    「・・・彼らは地下にいる。核シェルターだ。場所を教える・・」天使はシェルターの位置をカイトに送った。アメリカの地図の中に赤い印が示された。

    「・・ここにいるのか・・・」

    「怪物は確認できません」監視衛星が爆心地を捉えている。アメリカにあるシェルターのか中彼らはカイトのことも怪物と呼んでいた。

    「奴はカモフラージュできる。赤外線で探るんだ。」赤外線でも見えないが彼らは他に手がない。副統領が今の大統領だ。彼が、カイトに水爆も通じないであろうことを知っていた事実は、スルーされていた。

    「どうするんですか?」国防長官は内心呆れていたがそれを隠して言った。カイトはここを攻撃するだろう。この愚かな男の決断のせいで私も死ぬのだ。

    ・・いや・・・もしかしたら助かるかも・・・ここは地下80mの深さなのだ。・・・

    国防長官は楽観的な希望にすがろうとしたが、すぐにそれを打ち消した。あの怪物の力はよく分からない。ただことごとく敵の怪物に勝ったのだ。水爆20発も効果がないだろう。

    「赤外線にも反応はありませんが・・太平洋上におかしなものが写っています。」すごい速度で伸びています。秒速およそ24キロ。」

    「24キロ?」海が衝撃波によって弾かれていた。その軌跡だけが写っているのだ。

    「やつだ!!姿を隠しているんだ!」

    「ここの場所はわからないはずです」

    「そう・・・だな・・・しかし闇雲に攻撃するつもりでわざわざ来るのか?」

    「まさか・・・我々の知らない方法でこの場所がわかるとか?」立体映像の地球がホログラムで浮かび上がっているが、それを見るとカイトと思われる物はまだ太平洋上だ。しかしまっすぐ彼らのいるシェルターに向かっているように見える。まるで位置を知っているかのようだ。大統領や国防長官は内心不安に駆られていた。場所を知っているはずがない。彼らは自分に言い聞かせていた。

  • 天使の翼 悪魔の影84

    天使の翼 悪魔の影84

    カイトはうずくまったまま頭を地面に叩きつけた。

    「ううっ・・・いってええ・・・」仰向けになるカイト。痛みはかなり引いてきている。傷も目に見えて治っていく。

    「・・・さらに回復力が増しているようですね。あれだけの熱と衝撃にさらされたというのに・・・・」

    カイトの回復は進み、今ではあぐらをかいて座っていた。後ろに手をつき上を見上げている。キノコ雲の中で青空など見えないが・・・

    「ヨシヒロ・・・聞こえるか?ヨシヒロと話はできないんすか?」カイトは天使たちに聞いた。

    「・・・それは許されていない。お前たちが言うところの天国、極楽、何とでも言葉では言えばいいが、そこにいるものとの接触は許されていない。・・・」

    「・・・俺もいつかは会えるんですよね?・・・」カイトが言った。

    「・・・そうだ、いつかはな・・・」

    「・・・すごいっすね・・・かなり回復した・・・さっきの痛みが嘘みてえ・・・」

    「・・お前の力はさらに増大しているようだ・・素質だな・・我々も知らなかった・・」

    「・・・でしょうね・・でも天使って言っても結構間抜けっすね・・・」痛みが引き怒りがやってきた。カイトはこの攻撃のことで怒っているのだ。

    「・・・ヨシヒロのことは済まないと思っている・・悪魔は予想外に必死になっているようだ・・・必死で通信しようとしたのだがダメだった・・カイト・・・アメリカが水爆を落としたのだ。・・お前は助かったが・・ヨシヒロは・・・」

    カイトは黙っていた。

    「・・・俺は大丈夫だよ俺はね・・で、やり返していいんだろ?まさか止めたりしねえよな?・・」

    「・・・止めたりはしない。悪魔に魅入られた指導者を、どうしようとお前の自由だ・・仕返しに行くのか?・・・」天使は聞いた。

    「・・・俺たちを攻撃したやつらを殺しに行くよ・・・」カイトは言った。

    「・・積極的に殺人を?・・」とミカエル

    「・・・ダメっすか?・・」

    「・・構わない。悪魔に魅入られた人間たちだ。我々は人類の存続にしか興味はない。」

    「・・そおっすか・・・」カイトは内心激怒していた。もうどうでも良かった。

    「・・・俺が人類を全滅させるって言ったどうするんすか?・・」

    「・・・それは・・・困るな・・やめてほしいと言おう・・」

    「・・なんだよそれ・・」カイトはむっとしたような、嘲笑したような笑いをした。

    「・・・おちゃらけていませんね?・・どうしたんでしょう?・・・」ガブリエルは言った。天使には個々人の命を嘆く気持ちはないようだ。実際さっきの核攻撃で数10万人が死んだが

  • 天使の翼 悪魔の影78

    「・・・どういうこと?・・」

    「・・・毒を盛られたらしい・・で変身したから大丈夫だったんだけどさ。それに俺のいた建物にも人はいなかった。透視したんだ。遺体はなかった。・・・」

    「・・・そお・・・大変だったね・・・いいよこっちに来なよ。・・・警察はやっぱりきたよ。今も多分外で見張ってるんじゃないかな?でもカモフラージュしてくればいい。・・食料はたっぷり買ってあるしね。・・・」ヨシヒロはそんなに大変だと思っていないふうだ。

    「・・ありがとう・・そっちへ行くよ・・・」

    「・・・大丈夫?凹んでるの?・・・」

    「・・ちょっとな・・・何で俺を殺そうとするわけ?・・」カイトはある面、純真なところがあり、殺されるほど憎まれている、と思い結構落ち込んでいた。

    「・・それは・・・あの首相、何かいけ好かない・・って言ったの覚えてる?・・そういう分けのわからない奴なんだよ。・・・」

    「・・・そうなのかな・・・」カイトは今、カモフラージュしたまま空を飛んでいる。スピードは音速を超えた。

    そこへミカエルが話しかけた。

    「・・・首相についてだが、実は悪魔が囁いている・・・」

    「・・!ミカエル様!・・」

    「・・良いのだ・・ガブリエル。・・カイト、我々は限られた人間に干渉できる。善や悪に誘導する感じかな。その一環なのだ、お前やヨシヒロに力を与えたように、悪魔もそれができる。首相は悪魔と波長があってしまったようだ。・・・完全に自由意思を奪うことは、なかなかできないが、首相は元々お前に反感があったようだ。しかし、ここまでするとは。不合理すぎる。怪物がまた現れたらどうするつもりなのか・」

    「・・・そおっすよね・・・もう助けんのやめよう・・・嫌だ。何で殺されかけなきゃなんねーんだよ・・・」音速を超えてるせいかヨシヒロの別荘へはかなり早く着いた。

    カモフラージュをしたまま、別荘の庭の10センチ位の所にカイトは浮いている。

    「・・・カイト・・どうする?・・ここは見張られてる・・変身を解いたらバレちゃうよ・・僕がカモフラージュをかける・・ちょっと範囲が広いけどやってみる。」とヨシヒロ

    ヨシヒロはカイトの全身をカモフラージュした。その中でカイトは変身を解いた。見張っているものには何も見えない。ヨシヒロは庭をなんとなく歩く風で一旦家を出た。カイトは開いたドアから中に入り、ヨシヒロは庭の草を眺めちょっと触ったりしてから家の中に入った。ドアを閉めてからカイトに


  • Artemis 4

    “Meanwhile, on Mars… ‘We must annihilate those arrogant Earthlings,’ spat the Martian military commander.

    ‘Another war? Even though nearly half of our population has already perished?’ said the Martian President. In the First Interplanetary War, Mars lost about half its population, while Earth lost about a third.

    ‘You’re too soft. Why? Why do you side with them?’ the Martian military commander said. Despite his title, this man could not see the bigger picture. If there was another war, both sides would face annihilation. How foolish, thought Elizabeth, the President of Mars.

    ‘My duty is to protect the safety of the people of Mars. I don’t believe your methods can accomplish that,’ she said, restraining herself from calling him the incompetent fool he truly was, someone who had climbed the ranks purely through politics. ‘If we go to war again, even your sycophants might disappear,’ added President Elizabeth of Mars.

    Elizabeth was exploring the path to peace. But Earth was different. The aggressive military commander was, in fact, right. The people of Mars, however, didn’t know that. How ironic it was that the fool was the one actually speaking the truth.

    ‘What can we even do?’ said a young man with a slouch.

    ‘That’s why I’m saying… let’s do something big. Something huge, you know?’ said another, who seemed to be his companion.

    ‘You’re always talking about pipe dreams. You’ve got no specifics, no details. What do you mean by “something big”? You’re all talk,’ the slouched young man replied, locking his hands behind his head. His name was Joshua.

    一方火星では・・・。「傲慢な地球人たちを皆殺しにしなくてはならない。」火星軍司令官は吐き捨てた。

    「また戦争?こちらも人口の半数近くが死んだというのに?」火星の大統領は言った。第1次惑星間戦争で火星は人口の半分ほど、地球は三分の一程を失っている。      

    「あなたは弱腰だ。何故だ?何故彼らの肩を持つ?」と火星軍司令官。司令官だというのに、この男は大局を見ていない。次に戦えばどちらも滅びるだろう。まったく愚かな。火星の大統領エリザベスは思った。

    「私の役目は火星の人々の安全を守ること。あなたの方法では守ることなどできないと思いますが。」本当は、政治力だけでここまで来たボンクラ、と言ってやりたいのを彼女はこらえて言った。「もう一度戦争になればあなたの太鼓持ち達も、いなくなってしまうかもしれませんよ?」と火星大統領エリザベス。

    和平への道を模索しているエリザベス大統領。しかし地球は違うのだ。好戦的な火星軍司令官の方が実は正しかった。でもそのことを、火星の人達は知らない。ボンクラの言っていることの方が正しいだなんて、なんて皮肉なのでしょう。

    「俺たちに何ができるって?」だらけた感じの若者が言った。

    「だからさー俺たちで何かこう・・・でかいことしねえ?って事だよ。」これは仲間と思われる一人。

    「お前はいつも夢みたいなことばっかだな。具体性がねえんだよ、具体性が、何だよ、でかいことって、口だけじゃん。」頭で手を組みながら彼は言った。彼の名前はヨシュア。

  • 天使の翼 悪魔の影76

    湯沢首相は密かに日本版秘密警察本部長と会っていた。カイト暗殺のためだ。日本が核武装する流れの中で密かに暗殺も請け負う組織ができた。Kgbなどと同じだ。と言うよりそれをモデルにしている。

    「カイトを処理して欲しい。」と湯沢

    「処理・・あのヒーローをですか?」

    「ヒーローだなどと・・・愚かなことだ。やつはヒーローなどではない」と湯沢

    「分かりました。もちろんご命令とあれば我々は実行いたしますが・・」

    「実行してくれ。奴はいる場所がない。だから我々が住居を用意する。機を見て食事に仕込むんだ。やつには通常の攻撃は通じない。しかし人間の時なら毒が有効かもしれない」湯沢は気づいていない。生命の危機があればすぐにカイトは変身してしまうことを。

    本部長はさすがに、カイト暗殺は賛成できなかった。そんなことをすれば、次にあらわれた怪物に、自分の娘だって危険にさらされるかもしれない。彼にも高校生になる娘がいるのだ。あんな怪物を野放しにしたくはないのだが・・・。そこはやはり宮仕え。上司に言われれば逆らうことはできない。彼らは心の深いところから従ってしまうのだ。

    この計画を悪魔達が察知した。

    「この男にも干渉しないと・・・」悪魔とリリスは、出来るとは思えなかったが、秘密警察の男にも囁きかけた。しかしうまくいかない。やはりこの男には干渉できないようだ。

    「・・どうします?・・・」

    「・・・ほっておけ・・・それより・・アメリカやロシア他の首脳たちに囁きかけるのだ。」しかし、他の首脳たちも干渉できなかった。それは許されていないのだ。

    カイトは首相官邸に降り、変身を解いた。ゆっくりと近づいてくる政府の職員。

    「おかえりなさい。カイトさん。早速ですが首相がお会いになりたいとのことです。こちらにどうぞ」

    カイトの他にも数人がなんとなくカイトを囲んで歩き始めた。

    「あなたの部屋の用意があります。食事も。お疲れでしょうから首相にお会い頂いた後、すぐ部屋にご案内します」

    「ありがとうございます。まあ、そんなに疲れてはいないんですが・・」とカイト

    暗殺はすぐには実行されなかった。首相に会ったあと、何かと理由をつけて筑波にある研究所のようなところにカイトは車で移送されたのだ。そして部屋に案内されたカイト。ベッドの上に寝転がる。かなり広い部屋だ。豪華ではないがトイレもバスルームもあり、広めのビジネスホテルのようだ。