タグ: 大気圏

  • 天使の翼 悪魔の影86

    カイトはそのまま真っ直ぐにシェルターに向かっている。天使たちとも話さない。

    「・・・激怒しているようですね・・・カイトは・・・」とガブリエル

    「・・・それはそうだろう・・どこまで攻撃するかによるが・・もし彼が怪物のようにただ人類を滅ばすだけの存在になった場合厄介だな。あれほどの逸材がほかにいるだろうか?・・」

    「・・・彼を倒すことを考えているのですか?・・」ガブリエルは言った

    「・・それは無理だろうな。しかも自由意思を残している。怒りに任せて攻撃しても我々には止められない・・・」

    カイトはシェルターに向かっている。指導者たちがいるシェルターまで後、数百キロしかない。それでも真っ直ぐに向かってくる。

    「これは・・・奴はここの場所を知っています・・・」

    「そんな・・・」彼らは避難しなかった。場所を知らないで欲しいという考えにすがってしまったのだ。もはや間に合わない。

    衝撃波によって轟音を響かせながら突進するカイト。上空2キロ程、大気中をあの速度で飛んでいるためだ。

    そしてシェルター上空へ向かって急激に減速した。ほぼ真上で止まると、地面を指差した。まばゆい光。最大級の出力だ。なんの躊躇もない。

    「・・・大気圏内であの速度を出すとは・・・よほど怒っているのでしょうね・・・」ガブリエルの呟きにミカエルは答えなかった。

    カイトの光線は地面で大爆発を起こし、地面を突き抜けシェルターに達した。中にいた人間も瞬時に爆発に飲み込まれた。立ち上る巨大なキノコ雲。

    「・・・皮肉なことですね・・カイト自身の怒りがさらに力に変換されています・・どの怪物に使ったより強力な光線です。・・・」

    「・・・少し黙ってくれないか?・・・お前は私の失敗を喜んでいるのか?・・・」ミカエルはむっとしていた。

    「・・・そんな・・・そんなことは・・ありませんよ・・」

    「・・そうか・・・すまない・・」ミカエルはかなり不安らしい・・自分が作ったものが悪魔の怪物に似たことをし始めている。

    「・・・ミサイルサイトのある場所は、教えるのをやめましょうか?・・」「・・・いや、・・・やめよう・・・そんなことをすればもっとに悪魔的になるかもしれない・・


  • 天使の翼 悪魔の影40

    天使の翼 悪魔の影40

    降りてゆけばバレバレだった。いつもの雑木林にも降りる気にはなれなかった。もしかしたら狙われているかもしれない。彼は別の場所に雑木林があるか探した。

    すると・・・いつものところより遠いが結構いい感じの雑木林があった。まわりは畑だ。あそこなら歩いて帰れるだろうし、今は車も見えない。カイトはそこにさっと降りて変身をとこうと決めた。が、しかし、降りようとした時思い出した。

    「だめだ・・・俺パンツのままじゃん・・・」カイトはパンツのまま寝ていた。不思議なことだが服は変身しても破れない。変身を解くともとの服なのだ。パンツとタンクトップでヨシヒロの家まで多分12、3キロを歩く気にはなれなかった。

    「やっぱ夜まで待つしかねえ・・・」カイトはそのまま上昇した。大気圏を超え上空500キロ程のところでぽつんと浮かんでいる。ここなら偵察機より上だし、衛星のことも考えないでいいだろう。宇宙ゴミがあたっても痛くもない。

    眩しい太陽と、星。地球はテレビで見たとおり美しかった。

    「本物のヒーローなら守らなくちゃ、とか思うのかな・・」カイトはふと思った。が思い直した。

    「そんなことねえな・・・」カイトは言った。

    しばらく、ぼおっとしていると退屈で仕方なくなった。夜の側に行ってみようと思い立ったカイトは夜の方へ飛び始めた。眼下にはうっすらと国の形さえ分かるほどの明かりがあった。

    「・・・なんとなくわかるな・・・」とカイト。何故か自分がどの辺りに居るのか分かった。

    「・・・カイト、大変だったな・・・」話しかけるミカエル。

    「・・何で教えてくれなかったんだよ・・・」怒りがこみ上げるカイト。

    「・・・悪魔に邪魔されていたのだ。しかしお母さんは気の毒だった・・・」とミカエル。

    「・・まあ、それはどおでもいいんだけどさ・・・」あっさりとカイトは言った。

    「・・・そおなのか?・・・ならいいが・・・我々もなんとか知らせようとしたのだが・・うまくいかなくてな・・・これからどうするつもりだ?・・」とミカエル。

    「・・・あの辺に行ってみようと思うんだよね・・・」カイトが指さしたのは地中海のはしの方だった。

    「・・・中近東か?・・・」ミカエルはもしやと思った。

    「・・・そう。エルサレムの上にちょっと浮いてみようかなと・・・」とカイト。

    「・・・まあ・・いいが・・何故エルサレムなのだ?・・・」ミカエルは興味があるのをあえて隠していった。しかし内心興味津々だ。