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  • 小説 アルテミス6

    に、たむろっているような連中には人権など認めない、といった空気が優勢になってしまっている。ヨシュアも罪を認めない限り、かなり殴られるだろう。

     

    目の前に浮かぶコップ。アルテミスは何を飲もうかと迷っている。ここは月面にある施設の彼女の部屋。扱いは結構良い。彼女はやっと実験に成功した完成品なのだ。表面上は大切に扱われている。

    部屋には様々な飲み物が用意されていた。ホテルのスイートルームのようだ。

    アルテミスは、この窓を割ったら、私どうなるのかしら?そんなことを考えてしまう。まあ、その時はすぐ、自分の周りに空気を留めるけれど。

    「あまり考えすぎない方が良いわね。割っちゃいそう・・・」その証拠に窓ガラスは少し振動し始めている。彼女はかなり正確に力をコントロール出来る。少し考えた位では勝手に物を壊したりはしない。しかし、あまりにも感情的になると制御できなくなる時もある。

    「もっと訓練しなきゃ」彼女は独り言を言った。

    その時部屋のベルが鳴った。ドアを開けるとそこにはタカシがいた。「行こうよ。練習」

    「もうそんな時間?分かったわ。ちょっと面倒くさいけど行かなきゃね。」アルテミスは言った。

    だだっ広い格納庫のような場所。リクトは既に、そこにいて金属の破片を弄んでいた。

    (遅くねえ?)リクトは言葉を使わず二人に語りかけた。金属片をゆっくりとアルテミスたちとの間に移動させる。

    (そんなに遅れてないわよ。それにリクト、遊んでたんでしょう?)とアルテミス。

    Saint Laurent(サンローラン)