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  • 天使の翼 悪魔の影48

    「・・・あんなこと言わなくっても良いのになあ。あの写真どうやって手に入れたんだ・・・」カイトは言った。

    「・・・マスコミとはあんなものだろう・・・というより当たり前ではないのか?その人間がどんな人間か知る一環だろう?・・・」ミカエルは不思議そうだ。

    「・・・そりゃまあそうだけどさ・・・・」理屈では分かっていても感情では不愉快なカイト。

     

    今カイトは日本へ向かっている。まだ日が出ているがヨシヒロの家の上空で待つつもりだった。

    「・・・ヨシヒロの家は見張られているぞ。気づかれずに入るのはまず無理だろうな・・」とミカエル。

    「・・・どうしたらいい?このまま行くか・・・」カイトは言った。

    「・・・!!変身したまま?・・・」とミカエル。

    「・・・ああ、パンツとタンクトップで、のこのこ玄関に行けねえよ・・・・」カイトは言った。

    「・・・しかし・・・」ミカエルはなるべく変身後の姿をさらしてほしくはない。

    「・・・もうバレてるんだろ?だったら構わねえよ・・・」とカイトは言った。

    夜になった。カイトはそのままヨシヒロの家の上空に降りていった。

    「カイトと思われるの怪獣が・・・ヨシヒロの自宅上空に現れました!」見張っていた私服警官は慌てた様子で報告した。言葉の通りゆっくりと、変身したままのカイトは降りていった。

    「ヨシヒローいるー?」かなりの音量だ。

    「何!」窓を開けるヨシヒロ。

    「うわあ!!何してるのカイト!」窓の外に、斜め横になったカイトの顔があった。足が道路に入らないため、ほとんど逆立ち状態だ。

    「ああ良かったよ、居て。ちょっとさー付き合ってくんねえ?」とカイトは言った。

    「えええ??今?」ヨシヒロは言った。

    「そうだよ。ほら警官とかきちゃうじゃん、早くしないとさ」カイトは言った。

    「ちょっとまってよ。すぐだからさ・・・」ヨシヒロはカバンに財布と携帯を入れ金庫の方へ向かった。こういう時は現金なのだ。彼の家は不動産業を営んでいた。今はヨシヒロが一人でやっている。銀行に大部分はあるが、リスク分散?のつもりで家の金庫にも現金を用意していた。札束をカバンに入れ、カイトの手のひらの上に乗った。

    「じゃあ飛ぶからな。捉まってろよ」ゆっくりの地上から遠ざかるカイト。そのまま加速してゆく。

  • 天使の翼 悪魔の影(19)

    天使の翼 悪魔の影(19)

    「だから怖いよ。手のひらに乗って飛ばれてもさあ」ヨシヒロが言った。

    「大丈夫だよ。落ちやしない」しばらくヨシヒロは迷ったが、カイトの手のひらに乗った。

    「いいかあ?しゃがんでろよ。今飛ぶから」そう言うとカイトはゆっくりと浮上した。

    「うあああ・・怖い・・・」暗い地面が遠ざかってゆく。街道の光もどんどん下に、小さくなってゆく。

    「めっちゃめちゃ怖い!」今日は比較的、風はない日だ。しかし命綱もなしに手のひらに乗って飛ぶのはかなり怖いことだった。

    「なんて言った?」カイトはよく聞こえなかったので聞き返した。

    「めちゃくちゃ怖い!」とヨシヒロ。

    「乗り出すなよ。前だけ見てろ。」カイトは言った。

    「でも全然風がない。」結構なスピードで飛んでいるのに予想より風がないことにヨシヒロは気づいた。

    「だろ?どうやらバリア見たいのがあるんだぜ。そんなに強くねーけど、風くらいは防げるらしい。」カイトは言った。

    「へえ・・・」カイトは徐々にスピードを上げ、二人はかなりのスピードで空を飛んでいる。

    「それで悪魔ってのはどうなったの?」ヨシヒロは悪魔という言葉が気になっていた。

    「あれは・・・それがさー勘違いでさ、天使だってさ。」とカイトは言った。

    「あははは」ヨシヒロは笑った。

    「何だよ!」むっとするカイト。

    「だって今度は天使?じゃあカイトが正義の味方なわけ?」とヨシヒロ。

    「てことになるよな」カイトは言った。

    「でもさーホントかどうかわからないよ。悪魔も天使の名を騙るらしいしね」ヨシヒロは言った。

    「ほんとに?そんなことあんの?」カイトはそういうことには疎い。

    「て言うよ。映画とかにもあるじゃん。てか伝説でもそうみたいだよ。タルムード?とかさ」ヨシヒロは心の中では得意になって言った。

    「たる?たるむ・?たる?」横文字に弱いカイト。「タルムード。ユダヤ教の・・何て言うか・・口伝えで伝わってきた話を文章にしたものだよ。それだけじゃないよ、何ていうの?一般的な伝説でも、悪魔は狡猾、なものなんだってさ。まあ、そうだよね。大抵東洋でも魔族はずる賢い。要は人間の反映だよね。悪い人はずる賢い。」