天使の翼 悪魔の影23

小説

「このあたりかな」カイトはゆっくりと着地した。暗い畑から大通りへ出る。

「あまり車も通ってないよ、どうするの?もう一度飛んでいく?」とヨシヒロ。

「いや・・・タクシー位とおるだろ。そんな田舎じゃないぜ?水戸の近くだ、多分」とカイト。

10分くらい経った頃。タクシーらしきものがやってきた。

「お、来た!おまけに空車じゃね?」とカイト。タクシーが止まりドアが開いた。

「すいません、一番近い駅に行ってください。」乗り込みながらカイトは言った。

タクシーの運転手はちょっと考えてから、

「市原って駅が一番近いよ、そこでいいですか?」

「そこで大丈夫です。お願いします」座席から少し身を乗り出し気味でカイトは言った。

「でも近いよーすぐそこだ」

「構いません。道がわからないもんで・・」とカイト。

「こんなところで何してたの?」おじさんが話しかけてくる。

「友達と喧嘩しちゃって、で、降りちゃったんですよ、車を」とカイトは言った。

「ああそうなんだ。そりゃ大変だったね。だから分からないんだ。駅のすぐそばで良かったね」とっさの嘘にも快く答えてくれるおじさん。

「ホントに良かったです。これで遠かったらもっと大変でしたよ」とカイト。

「この辺もねえ、ホントに何にもないんですよ。ただ最近駅のそばにでっかいモールが出来て、急にその辺だけ賑やかになってね。若い人たちが遊びに行くんだよ。」敬語が徐々に崩れる気のいいおじさん。

「モールですか。イトーヨーカドーとか?」ヨシヒロが言った。

「あーそうそうあれはヨーカドーだねえ。」

タクシーを降りて、走り去るのを見ながらヨシヒロは言った。

「ホントにすぐ近くだったね。この駅は・・・ああ、水戸のとなりなんだ。じゃあ水戸に出れば新幹線で帰れるね。でもあるかな?電車」その駅はローカル線で水戸駅から一駅目の小さな駅だ。時間は夜11時を廻っている。

「大丈夫だろう。それより20分も待つんだ、水戸行き」うんざりしたようにカイトは言った。「・・・あんなにあっさりと負けるなんて・・・」彷徨うものは愕然としていた。こちらの光

↑鎌倉の、岩屋洞窟というところにあるらしい、、、同期人今日休みで行って来たとの事。龍、、ですね、、


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