天使の翼 悪魔の影103

「・・すげえ・・瞬間移動までできるのか・・。できそうな気がしたんだよ・・なんとなく・・でも何故できるのか自分でもわからない・・・」

「・・何と!・・瞬間移動まで・・一体ヨシヒロは何者なのだ?・・我々が知らないことがある・・・」ミカエルは言った。

「・・そのようですね・・・・」その疑問がガブリエルも感じていた。

首相の実家はすぐにわかった。

「・・・じゃあ行くか・・」ここからならそう遠くない。首相はお坊ちゃんだった。代々政治家だ。いわゆる高級住宅街にその実家はある。

「・・・今度は僕たちが瞬間移動するよ・・・」カイトの体は薄くなってゆく。出現したのは同じ空中だ。

「・・・あと二回くらい必要だね。」

結構な豪邸だ。カモフラージュしたままその豪邸の上空に浮かんでいる。家の中には誰もいないようだ。使用人さえ。湯沢の両親はなくなっている。首相は夫人共々官邸の中の住居に住んでいた。

「・・・やっぱり・・金庫発見・・・四百万円くらいかあ・・・」殺風景な金庫の中身だった。家の権利書、とかそういったものと一緒にダイヤの原石らしいもの、それだけだった。

ヨシヒロは現金を瞬間移動した。

「・・・ダイヤの原石らしきものはどうしよう?・・多分品質のいい奴なんだろうけど、換金がめんどいよね?。・・・とりあえず現金だけでいいんじゃねえの?・・スゲエ怪盗ルパンじゃん。完全犯罪だ。・・・そうだね、超能力は存在していないってことだから、自供しても信じてもらえない?ってことになるよね?。まあバレること自体ねえだろ?・・・」

カイトは東京から飛んで帰った、そして別荘で休んでいる時、

「・・・そういえば・・瞬間移動ができるなら・・食料を直接盗めばいいんじゃない?・・

・・あ!・・・なんで気づかなかったんだ?・頭悪すぎだ・・」二人は不思議に思った。コンビニから盗むのはいけない。そんな意識があった。しかし湯沢首相なら良いのだろうか?

「・・結局買いにいかなきゃなんねえし・・・どうする?消えたまま買うことはできねえよ?・・」

「カモフラージュをもっと精巧にして別人に見せられるかな?・・やってみるか・・・」カイト達はカモフラージュの進化版、光を操作して別人に見せる、ということを試してみた。しかし歪んだ光の中に浮かぶのはとても人とは思えない恐ろしげな姿ばかり。おまけにゆらゆ

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